公文書に消せるボールペン 京都・舞鶴市「認識甘かった」
京都府舞鶴市の公文書に「消せるボールペン」で記入された文書が多数あることが市監査委員の調査で分かり、6日までに使用を禁じる通知を全職員に出した。消せるボールペンの文字は改ざんの恐れがあり、全国の自治体で使用禁止の動きが進んでいる。市は、改ざんされた事例は見つからなかったとしている。
市監査委員が昨年9月から今年3月まで、市役所の約半数にあたる34の部課室を抽出、2013年度の財務、財産書類を調べたところ、8課室で作成、保管している文書で使用されていた。契約書日付や備品台帳、職員の残業代申告書、出張報告などで、使用した職員は「メモ用のペンを間違えて使った」などと意図的な使用を否定しているという。
外部から提出された申請書の確認も不十分で、市民からの事業報告書の金額表記に使われていた例もあった、という。
市監査委員事務局は「昔から鉛筆を使うなと厳しく指導してきたが、認識が甘い部分があった」としている。
消せるボールペンをめぐっては、12年8月、大阪府警の警察官が調書で記入して署名後に修正したことが発覚、書類送検されている。メーカーは証書類の記入を控えるよう呼びかけている。
【 2015年04月07日 08時04分 】