過去に働いていた会社で、ぼくはうつになった。という話は何度か記事にしました。
実はこうなる前、ぼくはバリバリ仕事をしていました。元々かなりの怠け者なぼくですが、自分でも自信を持って言えるぐらいに、めちゃくちゃ働いていました。それこそ朝から晩まで。
その理由は、その店にいた上司にぼくが惚れ込んでいたからでした。
あ、ちなみに上司は男です^^;
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その上司は、ぼくと同期入社でした。彼が大卒でぼくは専卒だったので、年齢は2歳離れていましたが、一応同期としてタメ口で接している間柄でした。
その彼(以下Sさん)がね、無茶苦茶仕事が出来たんです。キレるとチンピラのような言葉使いになっていましたが、仕事は本当に出来ました。しかもイケメン(笑)
ぼくはSさんと店が一緒になる前、とある店舗で職場いじめとでも言えるぐらい総スカンをくらい、やった仕事の粗探しをされ、些細なことで笑い者にされ、心身共にボロボロになった状態で、Sさんがいる店へ異動していきました。
Sさんと店がかぶるのは初めてでしたが、Sさんはそこで猛烈なチンピラ野郎でした。とにかく部下のミスを許さず、ミスを見つければ
「てめえ教えたとおりにやらんか!ぶち◯すぞゴルァー!!」
みたいな勢いと口調。恐れられまくっていました。
当時Sさんは店長補佐で、ぼくはしがない平社員(前の店で降格させられました)。
同じ時期に入社したのに…あーあ、こりゃSさんに
「お前まだ平社員なんてやってんの?この出来損ないが!」
とか言われて馬鹿にされるんだろうなあ…。と思っていました。
しかしSさんは、初対面の時に
「おうYoshiki!前の店の話は聞いたぞ!この店はな、下が育ってないから、お前が平社員の先輩として引っ張ってくれ!頼んだ!」
と言ってきました。
あれ?何か思ってたのと違うぞ?
まあこの言葉の後に、「もし無様な醜態を晒したら…分かってんだろうな?」みたいなことを言われましたけどね(笑)
さらに気付いたことがありました。
その店で何日か働いてみて感じたのが、
あれ、Sさん…
めっちゃ部下に慕われてるし。
キレるとチンピラのような物言いになるSさんでしたが、
S「だからお前◯◯はするなって言ったろーが!もう二度とすんなよ!!」
部下「はい!スミマセンでした!!」
S「分かればよし!はいこの話はお終い!!」
あれ?終わり?
ああ、これか。って思いました。ガツンと叱って、相手が素直に非を認めたら、もうそれ以上は追求しない。これがSさんがどれだけ叱っても嫌われない秘訣だったんだな。ということに気が付きました。
もっと凄いと思ったのが、その店の他のメンバーがみんなめちゃくちゃ仕事が出来る人だった、ということでした。「類は友を呼ぶ」が発生していたのか、Sさんが育てたのかは分かりませんが、当時チェーン店の中でもダントツの利益を上げていて、
「◯◯店(ぼくとSさんがいた店)が無かったら会社はボーナスを支払えない」
と言われていたほどでした。
そんな店に配属されたことや、前の店と比べて自分が必要とされていたことで、ぼくのやる気は一気に最高潮になりました。
何か仕事を依頼されれば真っ先に手を上げ、人手が足りない!となれば早出残業、居残り残業、サービス残業バッチコイ!というぐらいの勢い。さすがに休日出勤はありませんでしたが、Sさんに必要とされること、店に必要とされることが嬉しくてしょうがなかったのでした。
こういう事を書くと「ブラック企業じゃん!」と言われそうですが、その本人が無我夢中になっている時って気づかないんですよね。ベンチャー企業とかもそうかもしれませんが、当時は一日中仕事をしているのが快感にさえなっていました。
Sさんは店長補佐でしたが、その上の店長にも認めてもらえて、ぼくはその店で降格前の職位に復帰することが出来ました。
後日店長に聞いた話だと、Sさんが
「オレはYoshikiを再度昇格させますんで、店長もよく見といてください」
とまで言っていてくれたそうです。本当に嬉しかったですね。
その後、東日本大震災の影響でぼくらはバラバラに異動となり、Sさんとはその後店がかぶることはなく、ぼくは2013年に退職をしました。
さて、そんなSさんですが、なんと
ぼくが辞める前に退職しております。
2012年ぐらいだったかな?
その理由というのがですね、
社内不倫がバレたから。
Sさん実は妻子持ちでした。しかも子供2人。
また、その後のSさんの消息は不明です。
あ、亡くなったって意味じゃないですよ!バレて速攻自主退社として辞めていったので、今現在どこで何をしているのか分からないという意味です。
そういう破天荒なところも、すげーなーと思います。豪傑色を好む。でしたっけ?
以上、ぼくが唯一「尊敬」という感情を持った上司の話でした。
みんな、不倫はダメだぞ!
おわり。
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