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 新年度を迎え、フレッシュな人もそうでない人も、仕事や勉強に欠かせないボールペンで気分一新してみては? サラリーマンの中には、経費削減で備品としてそろえる会社が減っている中、高価な「自分のための1本」を選ぶ人も増えています。

 4月になり「文房具ソムリエ」のもとにボールペンの相談に訪れる新社会人がめだち始めた。

 大阪・難波の地下街にある文房具店「ステーショナリーマーケット」社長の石津大(ひろし)さんはメーカー約30社の商品開発に関わる文房具通だ。「入社前はスーツとかばんを用意して満足したが、働き出すとかばんの中身を気にするようになる」

 矢野経済研究所の予測では、2014年度の国内ボールペン市場は453億円と、この5年で3割以上増えた。中でも、水性が急成長している。

 その牽引(けんいん)役はパイロットコーポレーションの「フリクション」シリーズだ。ペン先と反対側にあるラバーでこすると、書いた文字を摩擦熱で消せる。07年の発売以降伸び続けている。

 書くのに力が必要で手が疲れると敬遠されがちだった油性も、06年発売の三菱鉛筆「ジェットストリーム」がそのイメージを変えた。インクの配合を見直してなめらかな書き味を実現すると、油性の「なめらか競争」が起きた。「油性はこの5年で特に変わった。数年ぶりに試し書きして驚く客は多い」と石津さん。

 水性と油性という永遠のライバルの間で起きた高機能合戦が、高い価格帯を中心に市場を活性化。新社会人や昇進祝いのプレゼント用の人気も高まっている。(田幸香純)

■売れ筋ランキング

①フリクションボールスリム 038(パイロットコーポレーション)180円

②スタイルフィット シリーズ(三菱鉛筆)本体250円~

③ビクーニャEX(ぺんてる)1千円