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米マクドナルド、従業員のやけどに「マスタード塗れ」 当局に苦情申し立て

ウォール・ストリート・ジャーナル 3月20日(金)9時47分配信

 職場の不満は誰もが抱えている。賃上げや昇給のため見過ごしてきたが、イライラさせる上司や我慢できない同僚はいる。とはいえ、重いやけどを負ったのに「マスタードを塗っておけ」と言う上司がいるだろうか。

 米マクドナルドにはいるようだ。同社の従業員らは16日、全米のファストフード店で働くスタッフなどが組織する団体「ファストフード・フォワード(FFF)」を通じ、19都市のマクドナルド店舗に対する健康や安全性に関する28件の苦情を当局に申し立てた。

 FFFが同日公表した新たな調査によると、今年に入ってから仕事中にやけどを負った従業員は約280万人に上った。その数は全米のファストフード店で働く人の約8割に相当する。人手不足やスピードを求められることなどで、従業員が何度もやけどを負っていたことも分かった。やけどした従業員の36%がマスタード、マヨネーズ、バター、ケチャップを塗っておけと言われたと回答した。

 2011年からシカゴのマクドナルドで働いているブリトニー・ベリーさんはFFFに対し、ぬれた床に足を滑らせた際に熱いグリルに腕が触れてしまったと話した。その結果ひどいやけどを負い、精神的なダメージも受けた。ベリーさんは「責任者らはマスタードでも塗っておけと言ったが、私は救急車を呼んで病院に駆け込んだ」と述べたという。

 FFFは苦情に関連して動画も公開したが、そこに登場するマクドナルドの従業員の多くが匿名を希望したという。FFFは大手ファストフード・チェーンで働く従業員がやけどした画像も公表した。

 マクドナルドは声明で、同社とフランチャイズ加盟店は安全な労働環境の提供を約束しているとした上で、安全管理に問題があるとの苦情については調査すると述べた。また、「こうした苦情は弊社ブランドを標的とした活動団体の大きな戦略の一部であり、メディアの目を引くよう仕組まれている点に注意することが重要だ」とも述べている。

 一方、マスタード療法を勧めたマクドナルドのマネジャーを擁護する情報もある。ヘルスケア情報サイト「ピープルズ・ファーマシー」によると、冷水で応急処置を取った後であれば、マスタードにはやけどを緩和させる効力がある。しょうゆも効果的だという。健康情報サイト「www.natural-homeremedies-for-life.com」によると、一般的にオイルをベースとする軟こうやバターは使用すべきではない。ケチャップについては言及がなかった。

 重いやけどの場合はどうか。病院に行く必要があると、医者は口をそろえる。

By Barbara Kollmeyer

最終更新:3月20日(金)10時22分

ウォール・ストリート・ジャーナル