人様のサービスにケチをつけることで、格好をつける必要はない

ふと思いだしたんですけど、昔、友達というか年下の後輩がいてですね、起業してたんですね。

その人と久しぶりにあったときに「あの会社ってあのあたりがイケていないですよね」とか「あのサービスはここがダメですよね」みたいなことをすごい言うようになっていて。

それがダメだということではありません。人様のサービスを題材にして、議論して、考えを深めていくということ自体はいいと思います。mixiはなぜ0から一気にユーザーを増やしたのか?GREEはモバイルになぜ振り切れたのか?というのでもいいですし、なぜMySpaceはFacebookに負けたのか?でもいい。(まあ、公の場で批判するのは覚悟がいると思うのでそのあたりは注意が必要だと主ますが)。

で、先ほどの友達の場合。その人は、自分は何もせずに、人のサービスの批評ばっかりやってたんですね。

人の会社やサービスを批評していると、自分がすごくなった気がするですよね。正論を言えるわけです。正論は、まあ、ほとんどの人は言える。でも、ほとんどの人がわかっているように、言うが易しなわけです。

「MySpaceって広告を貼りまくったのがダメだったよな」というのは簡単です。でもキャッシュの問題があり、売上たてないといけない、資金調達の環境がない、みたいな状態だったら、自分はうまくやれるのか?というと全く別です。

格好つける目的でやってはダメかも

繰り返しますが、まあこういう議論をしたりするのは悪いことではないです。というか、社内とかではむしろしたほうがいいと思っています。

役員同士で哲学を共有できたりするんですよね。「あげすぎたバリュエーションは危険だ」と思っているのか「調達できるときにマックスまでやったほうがいい」と思っているのか、「目的のためなら手段を選ばない」なのか「レピュテーションリスクは低いほうがいい」なのか。そのあたりを自然と共有できるものなので。

ただ、これをですね、外の人に「格好つける」目的でやっちゃうと、結構な副作用があると思いました。

その人の気持ちはわかるんです。何もやっていない、自分のサービスが成功していない、という時は、不安になるんですよね。なので、そういう精神安定のために使う分には、まあいいかなと思います。そのくらいの弱さは見逃されるべきかなと。

ただ、それをやり続けた結果、自分でサービスを出したりするのが怖くなっていく。勝負して、失敗したら、自分もこういう風に批判されるんじゃないか、と思ってきてしまう。それが問題なんですよね。

そして、常に「安全な場所」から、人のサービスを批判しているだけになっちゃったりするわけです。勝負できなくなっちゃうのかも。

こういう間違った格好のつけかたをしていると、せっかく起業したのに、つまらないことになるなーと思った次第です。

ちなみにその人には、やんわりと指摘したところ、すぐに何を言われているか気づいたみたいで、その後、そういう行為をすべてやめて、ネット上とかで大きなことをいって吠えたりするのもやめて、事業を作り、その事業をもくもくと4年続けて、今では上場が視野に入っているみたいです。

そこまで一気に正しい方向に振りきれちゃうと、逆におじさん、ひいちゃうなあ、と思ったこの頃でした。