二つの褒めテクで、恥ずかしさから卒業しよう 『話すより10倍ラク!  聞く会話術』

出典:pixabay.com

 「褒められたとき、どう反応すればいいか分からない……」「上司のように上手く部下を褒めることができない……」など、「褒め」に対して苦手意識を持ってはいないだろうか?

 今回はそんな思いを抱く人のため、「褒め下手な人は、慣れていないだけです」と話す西任暁子氏の著書、『話すより10倍ラク! 聞く会話術』をご紹介。

 会話術の中でも「褒め」に焦点を当てて、著書の内容の一部をお伝えしていく。

相手からの「褒め」は、2倍で返す

 褒めるテクニックの一つが、褒められたときに「むしろ」を付けて2倍返しで褒め返すこと。

 例えば、「素敵なネクタイ! おしゃれですね!」と言われたときは、「え! 私はむしろ○○さんのネクタイがおしゃれだと思っていました!」と返す。

 「むしろ」を付けることで、先に褒めたのは相手よりも自分の方が先にそう思っていたと伝えられるため、取ってつけた感じが出ないそう。

 そして、もう一つある技が「あなたに褒められたくて」の2倍返し。

 返し方は、「素敵なネクタイ! おしゃれですね!」に対して「え! おしゃれな○○さんにおしゃれだなんて言ってもらえて光栄です!」である。こちらは、自分以上に相手がその魅力を持っていると伝えることができる術だ。

 褒められるのはイマイチ苦手、と感じている方はぜひ実践してみてはいかがだろうか?

謙遜する相手には「気持ち」を贈る

 相手を褒めたときに起こりがちなのが「謙遜」。日本人によく見られる「笑ってごまかす」「そんなことないです、と否定する」といった謙虚な態度は美徳だが、後の会話が続きにくいのが難点だ。

 そんな状況に陥ったとき試してみて欲しいのが、優しい笑顔でのこの台詞。「○○さんの笑顔が素敵だなって感じた私の気持ちを、受け取ってくれませんか?」

 相手は、こう言われると否定するのが難しくなるはず。なぜなら、気持ちは感じる人の自由であり、相手の気持ちを否定することはできないから。

 相手がこちらの「褒め」を受け止めなかったときは、気持ちを受け取ってもらえるよう働きかけてみてはどうだろう。

 
 褒めること、褒められることが「恥ずかしい」と感じる人も多いだろう。『話すより10倍ラク! 聞く会話術』には、その恥ずかしさをほぐしてくれるようなテクニックが載っているため、興味を持った方は一度お手に取ってみてはいかがだろうか?

 

U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう
この記事を報告する

想いをカタチに変えるひらめきの手法 『問題解決ラボ』


 課題解決やイノベーションにおいて、「ひらめき」は必須事項。

 ロッテ、エステー、コカ・コーラなど、300超の案件を同時進行で解決するデザイナー
の佐藤オオキ氏は、デザインをするとき「新しい視点を提供することでいかにして目の前の問題を解決できるか」を考えるそう。

 今回はそんな佐藤氏の著書『問題解決ラボ』の内容を、「アイデアの発想法」と「差別化」という観点からご紹介していきます。

ちょっとした思いつきから。「串刺し発想法」

直線であることが大事なんです。「直線=最短距離」なので、文字通り複数のイメージが「直結」するからです。

出典:佐藤オオキ(2015)『問題解決ラボ』

 著者が実践するアイデアの発想法は、「焼き鳥」のように複数のイメージを連ならせて発見する「串刺し発想法」

 例えば、著者がデンマークの家具メーカーから、家具と雑貨から成るコレクションを依頼されたときのこと。リサーチしていく中で、鳥や猿といった、インテリアをほっこりと和ませる役割のある木製の小さな置物が気になりました。

 また、同時期にカフェで休憩していたとき。老人がテーブルに置いた帽子の下に潜っていた携帯を見つけられず慌てて探す姿を見て、「帽子」「下に何かを隠す収納」「木製の置物」「鳥」というキーワードを頭の中に浮遊させました。

 それらのイメージを串刺しして生まれたのが、鳥と帽子が融合した「hat-bird」。裏にあるわずかな窪みで鍵や小銭を隠しておくことができる置物です。

 「ちょっとした思いつき」から生まれた、愛着のあるデザインなのでした。

完全な独自路線の先に「差別化」がある

マグネシウムの塊から削り出してボディを作ったり、アルミの押し出し成形でiPodminiを作ったり。(中略)それを実現してしまうから、ユーザーはワクワクするのです。

出典: 佐藤オオキ(2015)『問題解決ラボ』

 最近のApple商品は、「どことなくお利口さんになった」「昔あったワクワク感に欠ける」と著者は言います。

 昔は「リンゴ党」などと呼ばれ、世間から白い目で見られる弱小野党でした。G4 Cubeを買えば、その冷却能力の低さから「新しい暖房を買ったのか」と聞かれ、iBookを持ち歩けば、「上腕二頭筋を鍛えるのか」と言われる……。

 しかし、偏ったコンセプトや、効率の悪い製造方法に着手するといった完全な独自路線こそが、今も期待されているAppleの魅力です。

 経営者とデザイナー二人三脚の、ひたすら長所を伸ばす製品開発。コストパフォーマンスだけ比べると他社製品の方が頭一つ抜きんでているのに、思わずAppleを買ってしまう。それだけの「狂気」が込められた芸当となっています。

 日本企業では、差別化を考えても相対評価をしてしまいがち。そうではなく、市場の動向を無視して自分たちのやりたいことをやる「自己チュー」な考え方が必要だと著者は言います。


 ひらめき続けるノウハウを多数紹介している『問題解決ラボ』。問題発見・解決の手法を知りたいと感じた方は、一度お手に取ってみてはいかがでしょう?


U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう
この記事を報告する

名詞でなく、動きのある「動詞」を刷り込もう 『7つの動詞で自分を動かす』

出典:pixabay.com

 情報の量よりも、自身から行動することが求められている時代。『盲導犬クイールの一生』で有名な石黒謙吾氏も、「自分で動くかどうかという点が、人生を心地よくストレスフリーに生きるためにもっとも大切なこと」と考えています。

 今回は、そんな石黒氏の『7つの動詞で自分を動かす』という本の中から、「動詞」で動くことの大切さをお伝えします。

「ぶつける」

難しいテクニックはひとつもありません。ただ、たんたんと、愚直にぶつけるだけ。それは誰にでも、今すぐできること。

出典:石黒謙吾(2013)『7つの動詞で自分を動かす - 言い訳しない人生の思考法』

 能動的な動詞の中で、最も重要とされているのが「ぶつける」。著者も新しく企画を出せる出版社を開拓するため、縁もゆかりもない出版社に1件1件電話を掛けて会ってもらっていたそうです。そのため、ライターなどからくる出版社や編集者の仲介は、その人のためにならないとして、ほぼ全部断ってしまうと言います。

 人脈は、自身がぶつかって築いてくることに意味があります。紹介を期待してばかりの「好意依存症」では、構築される人間関係がゆるいものになってしまう恐れも。「ぶつかる」気持ちが足りてないと感じた方は、意識して行動してみては?

「転ぶ」

「折れる」というのは途中からぽきっと折れますが、「転ぶ」は根っこから倒れる。そこが大きな違いです。

出典:石黒謙吾(2013)『7つの動詞で自分を動かす』

 人間の心を目立たない一番根っこで支えているのが、「転ぶ」という体験だそう。

 根っこから倒れたとき、根っこからなんとかしようとします。しかし、途中で折れたものをつなぐのは単なるその場しのぎ。そのため著者は、「心が折れる」という言葉が大嫌いだそうです。

 心が傷つきたくないのは皆一緒ですが、それと「心が折れる」は別。再生不可能を表すようなネガティブの極限を刷り込んでもどうしようもありません。

 大きい木になるためにも、躓いたときには上手な転び方をして、根本から見つめ直すことが大切なのでしょう。


 自分自身を能動的に動かすためにも、動詞で考えることが大切と伝える『7つの動詞で自分を動かす』。全ての動詞について知りたいと思った方は、一度この本をお手に取ってみてはいかがでしょうか?



U-NOTEをフォローしておすすめ記事を購読しよう
この記事を報告する