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難病患者からiPS細胞作り原因遺伝子特定か3月13日 4時12分
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筋肉が次第に骨に変わっていく難病の患者からiPS細胞を作り、病気の状態を再現することで原因とみられる遺伝子を特定したと京都大学の研究グループが発表しました。治療薬の開発につながるのではないかと期待されています。
京都大学iPS細胞研究所の戸口田淳也教授のグループは、筋肉の組織が次第に骨に変わっていく難病、FOP=進行性骨化性線維異形成症の患者の皮膚の細胞からiPS細胞を作りました。
そして、骨が出来る元となる軟骨の細胞に変化させ、病気の状態を再現したところ、健康な人の細胞よりも軟骨になりやすい傾向があったということです。
さらに、詳しく分析した結果、活発に働いている2つの遺伝子を特定したということです。
この2つの遺伝子の働きを化合物を使って抑えたところ、軟骨に変化する細胞の割合が半分以下に減ったことから、研究グループは、これらの遺伝子が病気の原因とみられるとしています。
この難病の患者は国内に50人前後いるとみられ、研究グループは、治療薬の開発につなげたいとしています。
戸口田教授は、「病気の原因が少しずつ明らかになってきた。一日も早く薬ができるよう、研究を進めていきたい」と話しています。
そして、骨が出来る元となる軟骨の細胞に変化させ、病気の状態を再現したところ、健康な人の細胞よりも軟骨になりやすい傾向があったということです。
さらに、詳しく分析した結果、活発に働いている2つの遺伝子を特定したということです。
この2つの遺伝子の働きを化合物を使って抑えたところ、軟骨に変化する細胞の割合が半分以下に減ったことから、研究グループは、これらの遺伝子が病気の原因とみられるとしています。
この難病の患者は国内に50人前後いるとみられ、研究グループは、治療薬の開発につなげたいとしています。
戸口田教授は、「病気の原因が少しずつ明らかになってきた。一日も早く薬ができるよう、研究を進めていきたい」と話しています。
患者から期待の声も
この研究結果について、患者からは期待の声が上がっています。
兵庫県明石市の高校2年生、山本育海さん(17)は、今から9年前、小学3年生のときにFOP=進行性骨化性線維異形成症と診断されました。
その後、徐々に症状が進み、体のさまざまな部分の筋肉に骨ができて、体を動かしにくくなっていると言います。
iPS細胞を使って治療薬を開発してほしいと、5年前、自分の細胞を京都大学iPS細胞研究所に提供しました。
今回の研究結果について、山本さんは「研究が一歩一歩進んでくれることはとてもうれしいです。だんだん体が動かなくなり、痛みもあります。早く薬を開発してもらいたい」と話しています。
兵庫県明石市の高校2年生、山本育海さん(17)は、今から9年前、小学3年生のときにFOP=進行性骨化性線維異形成症と診断されました。
その後、徐々に症状が進み、体のさまざまな部分の筋肉に骨ができて、体を動かしにくくなっていると言います。
iPS細胞を使って治療薬を開発してほしいと、5年前、自分の細胞を京都大学iPS細胞研究所に提供しました。
今回の研究結果について、山本さんは「研究が一歩一歩進んでくれることはとてもうれしいです。だんだん体が動かなくなり、痛みもあります。早く薬を開発してもらいたい」と話しています。