捩れる交渉人 - 『テロ,ライブ』
テロ,ライブ
더 테러 라이브/THE TERROR LIVE
2014(2013)/韓国/G 監督/キム・ビョンウ 出演/ハ・ジョンウ/イ・ギョンヨン/チョン・ヘジン/キム・ホンファ/キム・ソジン/イ・デヴィッド/他
水と平和ならタダで手に入ると思い込んでいるジャップであるところの乃公と致しましては、寺社に詣でようがチャーチ・オブ・サタンを冷やかそうがだいたい頭にあるのは「これからも水と平和がタダで手に入りますように」という祈願というか願望というかささやかな立願であり、これに日本円にして100円ほどの寄付を追加で行ない、自身の武運長久・多幸・開運・便通に肩凝りの解消などもついでに立願しておくのが通例となっていて、問題は「通例」とか抜かせるほど寺社仏閣悪魔教会のたぐいに詣でた事が無いという事実なのじゃが、そんな事はどうでもいいとして劇場公開時に観逃していた『テロ,ライブ』をこないだ観たんですよ。
「俺の要求を聞かないと漢江の麻浦大橋を爆破する」という愉快な脅迫がラジオ局に届き、ははは、こんな商売やってると時々湧いて来るんだわこういう手合が、ははは。つて、鹿十を決め込んでいたら本当に麻浦大橋が爆発して分断されたのでさあ大変。色々あってラジオ局に左遷されてきた主人公ヨンファは視聴率に飢えた上司と公安の板挟みとなって犯人との窓口を務める事になってしまうのだが。
基本的にラジオ放送局の収録現場だけで話が進む密室劇の様相を呈しているのだけれども、そこに映し出される被害現場のVFXの迫力や、軽妙且つエモーショナルな会話のリズムが中々飽きさせない作りになっていて、次々と明かされる職場に人間関係に労働階級の暗部、それとなく仕込まれてあったどんでん返しのヒントなどがランタイム98分に圧縮されており、社会のイケナイところへの苛烈極まる自己言及は流石韓国映画といった趣。水と平和ならタダで手に入ると思い込んでいるどっかの島国の民草が訴求しているエンターテイメントと一線を画するのはこういう自己言及に依る部分が大きく、本作の監督であるキム・ビョンウなる人は弱冠32歳で撮ったこれがデビュー作であるそうだが、新人が映画以てこれだけの弁舌を振るえ、受け入れられるという事は如何に日々悶々としているかっつう事ですよ。すごいなぁ。一発目から「大統領に謝罪させろ」。
ほで、安易すぎて逆に安易にこの名前を出すべきでもないのはよく存じておりますし、最早一般化している名称に本作のごとき秀作をなぞらえて作品自体の濃味を希釈してしまう危険性も承知で書くが、本作には何となくヒッチコックライクなタッチを感じてしまったので御座いますね。長回しじゃない『ロープ
| テロ, ライブ [DVD] by G-Tools |
- 関連記事
- イコンの遺恨 - 『プリズナーズ』 (10/24)
- 『阿呆遊戯 ブルース・リーを探せ!』 様々なフォロースタイルを許す李小龍の偉大さ。 (2007/アメリカ 監督:ジャスティン・リン) (03/22)
- 『バトルシップ』 ユニバーサル100周年記念は海戦ゲームでどうですか (04/18)
- ビッチファイトレディゴー 『ガール・ファイトクラブ』 (01/04)
- 『ハングオーバー! 消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』 昨夜、いったい何が起こったんだ!? (2010/アメリカ R15+ 監督:トッド・フィリップス) (11/30)
- その感情的な善意が招いた結末 『宇宙人王(ワン)さんとの遭遇』 (09/22)
- 人間牧場の中心で愛を叫んだ社畜 『カレ・ブラン』 (12/09)
スポンサーサイト
20150310 │ 映画 │ コメント : 0 │ トラックバック : 0 │ Edit