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 抗インフルエンザ薬「タミフル」の原料となるシキミ酸を、キノコのヒラタケの菌糸に青色LEDを当てて生産する技術を開発したと信州大教授らが発表した。シキミ酸は中国で生産されるトウシキミの実(八角)から抽出されているが、この技術で安価で安定的な製造が可能になるという。論文が英科学誌サイエンティフィク・リポーツ(電子版)に掲載された。

 信大農学部の小嶋政信教授らは、キノコ栽培に光を使う研究で、青色光で刺激するとシキミ酸が飛躍的に増加する現象を発見した。実験の結果、ヒラタケの菌糸に36時間、青色光の刺激を与えると、菌糸1キロあたり0・45グラムのシキミ酸ができることが分かった。

 シキミ酸は、八角から抽出すると1キロあたり30~80グラム程度が抽出されるが、収穫は年1回。ヒラタケは八角に比べて安価で、どこでも通年で製造できる。

 小嶋教授は「世界のどこにでもあるヒラタケを使い、屋内の工場で製造が可能な技術。実用化が容易なところが特長だ」と話している。(関根光夫)