2015年2月20日(金)

「専門性」を高め「大局観」を磨いて世の流れを読み取る

グッドリスクをとりなさい!【2】

PRESIDENT Online スペシャル /PRESIDENT BOOKS

著者
宮内 義彦 みやうち・よしひこ
オリックス シニア・チェアマン

宮内 義彦1935年神戸市生まれ。58年関西学院大学商学部卒業。60年ワシントン大学経営学部大学院修士課程修了後、日綿實業(現双日)入社。64年オリエント・リース(現オリックス)入社。70年取締役、80年代表取締役社長・グループCEO、2000年代表取締役会長・グループCEO、03年取締役兼代表執行役会長・グループCEOを経て、14年シニア・チェアマン就任、現在に至る。これまで総合規制改革会議議長など数々の要職を歴任。現在、ドリームインキュベータ、ACCESSなどの取締役のほか、新日本フィルハーモニー交響楽団理事長などを兼務。著書に『経営論』(東洋経済新報社)、『リースの知識』(日本経済新聞社出版局)、『世界は動く』(PHP研究所)など。

オリックス シニア・チェアマン 宮内義彦=文
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疑問や関心に、さらに一歩踏み込めるか

『グッドリスクをとりなさい!』宮内義彦著(プレジデント社)

社会人にとってまず必要なのは、「情報を集め、考える」ことです。つまり勉強が不可欠ということなのですが、ここで大事なのは世の中のことにどれだけ興味をもつかということだと思います。

世の中のことに興味を持ち始めると、自分の知らないことがあまりにも多いということに気づきます。自分の周囲、世の中がどうなっているのか、自分が勤めている会社がどうなっているのか、自分がやっている仕事は社会の中でどう位置づけられるのか、と疑問とともに関心も広がっていきます。

さまざまなことに疑問や関心を感じても、そこで終わってしまうのか、それともそこからさらに一歩踏み込んでいくのか。もし、さらに踏み込もうとすれば、勉強しなければならないことは山ほどあることに気づくでしょう。

では、どこから取り組んでいくか。やはり、まずすべきことは、自分に与えられた仕事の分野でその専門性を高めていくということでしょう。例を挙げるなら、入社して経理部に配属されたとします。いきなり会社の決算を全部任せられることなどありえません。○○支店の経理を見ろ、といったところから始まります。

目の前の仕事をきっちりこなすのはもちろんですが、やれといわれたことは人より深く掘り下げていこうとする姿勢が大切です。そうすることで会計に関する知識が身につくとともに、会社全体の財務状況への理解も深めていくことができます。そこで大切なことは、短期集中でやるのではなく、じっくり腰を据え、前向きに構えて取り組んでいくことです。そうすることで、応用力のきく真の実力が身につきます。

また、専門性を高めるといっても、社会の中で仕事をしていると、自分はAの分野が専門だからAだけ知っていればいいというわけにはいきません。BやC、あるいはDについても知っておく必要が出てきます。本当に知ろうとすればその守備範囲はどんどん広がっていくものです。そして、それが自分の視野を大きく広げることにも役立つはずです。

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