新技術・新製品
光を当てると各面に異なる画像を表示−千葉大、新原理の立体型ディスプレー開発
千葉大学の伊藤智義教授、博士後期課程1年の平山竜士氏らは、光を当てると各面に異なる画像が表示される新原理の立体型ディスプレーを開発した。微細な半導体粒子である量子ドットを透明な樹脂に混ぜ込んで成形した。光による制御のため従来の電気制御で使っていた配線が不要。光で操作可能な高精細で鮮やかな次世代型フルカラー立体ディスプレーの実現に道を開く。
光を当てると画像が浮かび上がる立体型ディスプレー(千葉大提供)
伊藤教授らが、情報通信研究機構の成瀬誠主任研究員、東京大学の大津元一教授らの研究チームと共同で開発した。紫外光を当てると発光する量子ドットを使った立体ディスプレーで、面ごとに異なる画像を同時に表示できる。
直径5ナノ―10ナノメートルの微細な構造を持つセレン化カドミウム製の2種類の量子ドットを透明なシリコーン樹脂「PDMS」に大量に混ぜ、立方体に成形する。そこから2・5ミリメートル角の立方体を切り出し、これを1画素(ボクセル)として8×8×8(512)画素を、樹脂で固めながら3次元的に組み上げて立体ディスプレーを試作した。
このディスプレーに紫外光を照射すると、緑色、赤色、その中間色である黄色のカラー表示で3枚の異なる画像が映し出される。現在は幾何学模様の表示にとどまるが、サイズに応じて色が変わる量子ドットの種類を増やし、より緻密に3次元配置すれば、再現できる色の幅が広がり、表示画像も多様化する。理論的には、100×100×100(100万)画素の高精細化も可能という。
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