もはや、ゲームというコンテンツと「ゲーム実況」を切り離すことはできなくなった。PS4やxboxにはハードに実況機能がついてるし、任天堂もゲーム実況を認めた。
かつては個人に情報を発信する手段がなく、その枠はマスメディアや出版社など、特定の権威が独占していた。「通信」というインフラが登場することで、誰もがインターネットで情報を発信できるようになった。その容量も、テキスト、画像、音声データ、動画と大きくなり、個人が手軽に動画を投稿できるようになったのは比較的最近のことだ。最近は、ピューディーパイ(Pewdiepie)がゲーム実況だけで年収4億とか言われて騒がれているが、お金が稼げるという問題ではないと思う。
たぶん、多くの人は何らかの形で情報を発信したいし、承認欲求を得たい。ゲームはそのための、個々人のタレント性を発揮するための有用なツールになりうる。
漫画やアニメや映画と違い、ゲームには「プレイヤー」の介在する余地がある。「実況動画」を投稿して人気を得る、というのが、ゲームの一つの役割になるのは必然だろう。
ゲーム実況が流行ったのは、動画プラットフォームの充実も一役買っている。YouTubeは、ゲームの内容よりもプレイヤーに焦点を当てたものが多い傾向がある。ニコ動は、ゲームそのもので何か面白いことをしようとする文化がわりと強い。もとが2ちゃんねるなだけあって「アンチ生身の人間」という印象。ニコ動の有名実況者はマスクつけてるやつが多いし、生身としてよりは二次元として消費されている。
まあ、そういう傾向があるというだけで、YouTubeもニコ動も動画プラットフォームだから、できることはまったく同じ。ニコ動は動画中に文字を書き込める機能があるけど。
以前記事で述べたことだけど、ソーシャルゲームなんかでよく見られる実況は、ゲームがほとんど同じ仕組みだからこそ、安心してその上で個人のタレント性を表現できる。ガチャ実況なんかはその最たるものだろう。
僕はYouTubeよりもニコ動のゲーム実況のほうを比較的よく見る。僕がゲーム実況ですごいと思うのは、例えば「ふぅ」という実況者のファイナルファンタジーXIIIの動画。個人的に、FF13は駄作、というより和ゲーが酷い方向に走ってしまう構造的な問題が生々しく現れている作品だと思うけど、この動画はゲームの救済になっている。
こういうのはみんなでネタにしてあげたほうがいい。FF13みたいなゲームの実況は、長くて大変な割には伸びないし、普通の実況者はやりたがらない。実力のある人気実況者だからこそできる仕事だと思う。
「縛り実況」というジャンルなんかは、まともな人間がやらないような制限を課すことで、面白いコンテンツになっている。「有野のゲームセンターCX」なんかも、レトロゲーは難易度が難しいからこそ面白いという部分があったと思う。人が苦しんでいるところを見るのは楽しいからな(ゲス顔)
最近のゲームでも、縛ることによって超高難易度にすることができて、それをプレイすることがコンテンツになる。「いい縛りプレイができる」というのも、ゲームを評価する上での一つの指標になるかもしれない。(時オカ最高!)
この作者は「ゆっくり」でタレント性をあえて排除しているし、ゲームそのものに焦点を当てた素晴らしいコンテンツだと思う。
色んな実況動画があるし、現在進行形で増え続けている。
これから、実況動画がどのようになっていくのかはわからないけど、自分でも情報を発信したいという人が増えることはあっても減ることはないだろう。ゲームを作る上でも、どのように実況されるのか、という視点はあってもいい。
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