政治をビジネスに譬えると、個々の政治家が「商品」、政党が「ブランド」の役割をしている。
個々の商圏(選挙区)にあって、商品の強弱や購買行動の気まぐれはあるが、商品の売れ行きはブランドの強弱に大いに影響される。また、商品は、個別売りだけではなく、ブランド単位でも売られている(比例代表)。
政治家は党というブランドの力を借りて当選し、生活を立て、また、このブランドのシェアの力を使って政策に影響力を行使する。
個人的には、もう少し政治家個々の単位で支持を得られるようなシステムがいいように思うが、かつて主として小沢一郎氏の力業によって、小選挙区制と政党助成金が組み合わさった「党」という単位への依存が大きな仕組みになっているのが、目下の日本の政治ビジネスの「ゲームのルール」の特色だ。また、このルールは、二大政党的な構図にのみフィットしていて、小野党が群立していると、殆ど力を発揮出来ない仕組みになっている。
ブランド・イメージ刷新のチャンスを放棄
さて、過去数年を大まかに振り返ると、「自民党」というブランドの支持に疲れが見えたことで、2009年総選挙で「民主党」が圧倒的な勝利を得て、政権交代を成し遂げた。
しかし、民主党の政権運営はお世辞にも好印象とはいえず、2012年末にデフレ脱却に向けた経済政策を掲げた安部晋三氏率いる「自民党」に大敗を喫した。そして、2年後の昨年末、「民主党」は意外に早く次の総選挙のチャンスを得たが、再び大敗を喫してシェア回復の見込みが立っていないのが、おおよそ現状だ。
しかし、政党間の争いが、ある意味ではブランド・イメージの戦いであることを思うと、自民党は、前回総選挙で勢いに任せて民主党の海江田万里前代表を落選に追い込んだのは、実は「やり過ぎ」だったのではないか。
ライバルである民主党は、この安倍政権のやり過ぎのおかげで、「海江田降ろし」を極めて自然にクリアして、お家芸とも言うべき派閥抗争によるイメージの悪化を経ずに、代表選に向かうことが出来た。さる1月18日に行われた民主党の代表選は、「民主党」というブランドのイメージを刷新する上で、絶好のチャンスであったのだ。
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