アマチュア時代から注目され続けた2人は、プロ転向後も共に2階級制覇を達成するなど、ここまで順調なキャリアを歩んでいるように見えます。
しかし、そんな2人の王者に対するボクシングファン・関係者からの評価は、随分と対照的になってきています。
覚醒しつつあるMonster
井上尚弥は先月、スーパーフライ級王者ナルバエスをKOで下し、見事2階級王者に輝きました。
プロデビューから8戦での2階級王者は、世界最速の記録のようですね。
ナルバエス戦については、この前の記事でも書きましたが、
デビューから46戦でわずか1敗の王者に対し、圧倒的な強さでKO勝ちしたように、アマチュア時代から注目された才能がいよいよ覚醒しつつあります。
デビューはライトフライ級だった井上ですが、減量苦もありプロ8戦目にして2階級上のスーパーフライ級に変更。
そこで1戦目にいきなり王者ナルバエスと対戦して、そしてあの圧倒的なKO勝ちですから、今後に向けての期待が大きくなったことは間違いありません。
井上自身も、
「ベルトよりも強いやつと戦いたい」
と語っているように、実力だけでなくその強気な姿勢も含めて、井上に対するボクシングファンからの評価はどんどん高くなっています。
メッキが剥がれ始めた天才
一方で、ここにきて雲行きが怪しくなってきているのが井岡一翔。
昨年、3階級王者を目指してIBF王者のアムナットと対戦しましたが、結果は判定負け。
プロ15戦目にして、初黒星を喫してしまいました。
プロデビューはミニマム級の井岡でしたが、その後ライトフライ級、そしてフライ級と階級を上げています。
しかし、階級を上げていくほど徐々にパンチが効かなくなってきて、苦戦する試合が増えてきている印象です。
井岡は、減量苦で2階級上げた井上とは違い、あくまでベルトを狙っての階級変更です。
井岡の体躯は、おそらくミニマム級かライトフライ級。
適性を超えているフライ級で戦っているのが、苦戦の原因のようにも思えます。
井岡陣営もそれが分かっているようで、強敵と戦っていたミニマム級の時に比べて、最近は強敵と戦うのを避けることが多くなりました。
実際にフライ級の王者には、ロマゴン、エストラーダ、レベコと他にも王者がいる中で、一番弱い王者アムナットと対戦を選びました。
しかし結果は思わぬ敗北。
一番弱い王者と戦って、かつ負けたこともあり、井岡の強さに対して疑問を持つ人が出てきました。
今後、井岡陣営がどういったマッチメイクをするかは分かりませんが、現在のような露骨なベルト狙いの姿勢を続ける限り、ボクシングファンからはあまり評価されないと思います。
今後2人の対戦はあるのか??
現在井上はスーパーフライ級で井岡はフライ級です。
井岡は今後3階級王者を達成すれば、次はスーパーフライ級となりますので、井上と階級が同じになります。
井上自身は、ベルトよりも強敵との対戦を望んでいるので、今後もスーパーフライ級にとどまり続ける可能性は高く、井上に対戦する意思さえあれば対戦が実現する可能性はあります。
しかし、現在の井岡を見ている限り、おそらく対戦は実現しないと思います。
強敵と戦うよりもベルトを取ることを優先している井岡は、スーパーフライ級でも同じように穴場を狙っていくでしょう。
アマチュア時代から注目され、同じく2階級王者を達成した2人。
しかし、現在の2人には、とてつもなく大きな差があるように感じます。