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 過激派組織「イスラム国」が日本人2人を人質に支払いを求めている身代金は、計2億ドル(約236億円)。国連安全保障理事会に昨年11月に提出された報告書によると、これは「イスラム国」が最近1年間で得たとみられる身代金収入の総額3500万~4500万ドル(推定額、約41億~53億円)の4倍以上に相当する。

 報告書によると、誘拐は、イラクやシリアで占拠した油田の原油販売や、遺跡盗掘品の密売、強奪、支持者の寄付金などに並び、「イスラム国」の主要な収入源の一つになっている。誘拐の主な被害者は、地域住民のほか、外国人の人道支援家やジャーナリスト。誘拐は、住民を怖がらせて地域から追い出す手段としても使われているという。

 報告書は、昨年8月の安保理決議の要請で作成された。確かな情報での収入源の分析が困難な中、専門家8人らが国連加盟国などの情報でまとめた。「イスラム国」は多様な資金源を確保して「自給自足型の組織」になっていると指摘し、安保理に「対イスラム国」の制裁強化を提案した。(ニューヨーク=金成隆一)