独立行政法人の情報処理推進機構(IPA)は15日、2013年度にサイバー攻撃を受けた国内企業の比率が前年度比5ポイント増の19%と過去最悪になったとの調査結果を公表した。機密情報を盗み出す「標的型サイバー攻撃」を受けた企業はそのうち3割を占め、国内企業の情報を狙われている実態が改めて示された。
調査は国内企業1900社が対象。サイバー攻撃でウェブサイトの改ざんなどの被害にあった企業は2ポイント増の4%。被害の結果、ネットサービスの停止などに追い込まれた企業は前年度より18ポイント増の36%となった。
標的型サイバー攻撃を受けた経験のある企業は112社。同僚や取引先などを装ったメールを介してパソコンがウイルスに感染した事例を持つ企業は54%に上った。IPAによると、標的型サイバー攻撃について14年に企業から相談を受けた件数は前年の5倍の509件に膨らんだという。
サイバー攻撃、IPA、国内企業