アングル:阪神大震災から20年、活力戻らぬ証券街「北浜」の警鐘
[大阪市 14日 ロイター] - 6434人の犠牲者を出した阪神・淡路大震災から17日で20年。最大の被災地となった神戸の街は輝きを取り戻したが、関西経済は多くを失い、証券街・北浜も活力をそがれたままだ。一方で、経済金融機能は東京に一極集中しつつあり、大災害のリスク増大を懸念する声も多い。浮上できない北浜の姿は、日本が直面する「経済防災」の危うさを象徴しているともいえる。
<人が消える先物の大阪>
「家屋が損壊した投資家も多く、株式どころではなかった。95年の震災が関西に限らず国内経済の低迷を助長したのは確かだ」。神戸市に本店を置く光証券の森中寛社長は当時をこう振り返る。社員が犠牲になることはなかったが、一部営業店が被災。その後、同社は東京に支店を構えたが、震災はその契機となったという。
地盤沈下が続く証券街にとって、再興への大きな挑戦となったのは、13年1月に実現した東京・大阪両証券取引所の合併だ。東証と大証が一つになって日本取引所グループ(8697.T: 株価, ニュース, レポート)(JPX)が誕生し、現物市場は東証に、デリバティブ市場は大阪に集約されることとなった。
JPXは昨年4月に公表した災害時の事業継続計画(BCP)のなかで、大規模地震などのリスク発生で業務をやむを得ず中断する場合においても、発生から「概ね24時間以内に必要な業務を再開」する状態を構築する目標を示している。すでに基幹系システムを中心にバックアップシステムの構築を完了。さらなる態勢拡充を図る方針だ。
市場統合後の大阪取引所においては、2014年のデリバティブ合計取引高が3億0972万8778枚。黒田・日銀による異次元緩和などで膨らんだ昨年に次いで過去2番目の大きさとなり、2年連続の3億枚突破となった。
また昨年11月末に取引開始となったJPX日経400先物の一日平均取引高は、昨年12月末時点で6万4254枚。06年に開始した日経225ミニの上場後の一日平均取引高を上回り、堅調なスタートを切っている。
ただ、デリバティブ市場の成長とは対照的に、大阪取引所の立地する北浜はかつての活気がみられない。日本証券業協会によると、大阪地区における証券会社の14年6月末時点での従業員数は1万0700人と、過去10年間で1351人減少した。この間、東京地区は417人増の5万7422人となり、明暗が分かれている。 続く...