みなさんこんにちは!
最近、プロやプロを目指すスケーターから、「スケートで飯が
食えない」という嘆きにも似た相談を受ける事がしばしばあり
ます。
彼らはみな本気でスケートで飯を食おうと頑張っているのです
が、その中でも一番多く聞く言葉が
「今は時代が〜。。」
「晋君の時とは時代が違うんですよね。。」
と言った、自分たちがスケートで飯が食えないのは時代背景
のせいだ!という理論です。
かわいい後輩で才能ある子達なので
「あ〜今は今で大変なんだろうね。」
と思う反面、スケートで飯を食って来た僕から言わせても
らえば、
「それほど呈の良い言い訳はないよな。」
と彼らには厳しい言い方になるかもしれませんが、そんな言葉
を聞くたびに心の芯ではそう思う自分がいます。
と、言う訳で今日は「時代のせい」は言い訳になるのか?に
ついて、僕がプロを目指した90年代初頭からの時代背景も
含めて考えてみたいと思います。
まず、僕がスケートボードで飯を食おうと夢見た90年代初頭
は、ある意味今のスケートカルチャー新時代の創世記でもあり、
まだまだアンダーグランド匂のぷんぷんする時代でした。
そんな時代、日本でプロと呼ばれるスケーターのほとんどが物品
提供のみで、スケートボードで金銭を貰っているスケーターまし
てやそれだけで生活しているスケーターなど皆無の時代でした。
さらに、ファッション誌やメディアにスケーターが出てくること
もほとんどなく、良くてFINEの後半白黒ページに大会のレポート
が載るか載らないか程度。
今のように、スケートスクールに子供が集まり、メディアにもそれ
なりに頻繁にスケーターだ登場する様な時代とは、かなりかけ離れ
た時代に
「僕はプロスケーターとしてスケートで飯を食っていくんだ!」
と鼻息を荒くしていた訳で、きっと周りのスケーターも最初は
「は?お前頭おかしいんじゃやないの?」
と鼻で笑っていたと思います。
結局何が言いたいかと言うと、僕がスケートで飯を食おうと奮闘
していた時代と今では、明らかに今の方が環境が良いと言う事で
す。
これははっきり言えます。
では、なぜ環境が当時より良くなったにも関わらず、相変わらず
スケートで飯を食えないスケーターが多いのか?
スケートがまだまだマイナーだから?
いやいや、僕がプロを目指し始めたときの方がマイナーでしたよ。
スケートマーケットにお金が無いから?
いやいや、僕がプロを目指し始めたときはもっとマーケットは小さ
く未熟でしたよ。
僕は、一刻もはやく才能あるプロを目指すスケーターに気がついて欲
しいんです。
周りのせいにするのはやめなさい。
周りの環境も時代もプロスケーターの影響力でいくらでも変わるん
です。変えるのはプロを目指すあなたの仕事なんですよ!!
プロスケーターとスポンサーでも書きましたが、
プロになるために周りが何をしてくれるかではなく。
プロになるためにあなたに何が出来るか?
それを考えて行動してください。
それでは、プロになる為に何をしているかと言う点からもう一度、
僕がスケートで飯を食う為にやって来た事と、プロを目指して頑張
っている皆さんがやっている事を比べてみましょう。
僕は、中2からスケートの映像を仲間と取り始め、中3で、自主制作
のビデオの販売を先輩のスケーターの皆さんと始めました。
それから、全国発売のビデオ10本以上にフルフッテージで出演。アメ
リカのカンパニーから世界リリースされたビデオ5本以上にフルフッテ
ージで出演。
フルフッテージとは音楽で言う所のアルバム的な物ですかね?その他
シングル的なショートパートやフューチャリング的なちょい出演も含
めたらさらに多くの作品に出演しています。
では、立ち返り「時代のせい」にして飯が食えないと嘆いている皆さ
んは一体何本のフルフッテージを公開していますか?
1本2本のフルフッテージで飯が食えないと嘆いているのであれば、
それは時代のせいではなく、あなたの活動量が純粋に足りないだけで
す。
継続的に良質のフッテージを、出来るだけ多くの世界にむけて、また出
来るだけ高い位置から(アメリカのカンパニー等)発信し続けて、10
本以上のフルパートをそのレベルで段階的に出しても尚、スケートで飯
が食えないのであれば、
「時代のせいかもしれません。」
ですが、いまだそれだけの量のフッテージを残して活動をしているスケ
ーターに同世代以外で出会った事がありません。また同世代で同じくら
いの量のフッテージを国内外から残したライダー達は皆、少なからずス
ケートで飯を食っていました。
つまりはそう言う事です。
そうです、時代は関係ありません。スケートで飯は食えます。
ある偉大なミュージシャンの方が言ってます。
「どんな時代でもやるやつはやるんだよ!」
本当にその通りだと思います。
プロを目指して悩んでいる方には厳しく聞こえたかも知れませんが、才
能ある、未来あるプロを目指す皆さんにどうしても気がついて欲しくて、
あえて書かせて頂きました。
スケートで飯が食えないのは、周りの環境や時代のせいではなく、自分
がまだそれに見合ったスケーターになっていない。
そして、見合ったスケーターになる為に出来る事は全て、今すぐにでも
あなたが出来る事なんです。
さー今日も最新のフッテージを撮る為に撮影に出かけましょう。
プロを目指す未来のプロスケーターの皆さんに愛を込めて。
岡田晋