「好きなことで、生きていく」−。平成26年秋、こんなキャッチフレーズの広告をテレビやインターネット上でよく見かけた。仕掛けたのはインターネット検索大手の「グーグル」。傘下の動画投稿サイト「ユーチューブ」では、動画製作者を「ユーチューバー」と呼び、芸能人並みの人気で万単位のチャンネル登録者を集める人や、再生回数の多さで広告収入を得て生計を立てている人もいるという。
グーグルは26年10月、動画製作の初心者向けに、必要な登録手順や広告収益のシステムなどの情報を集めた支援サイトを開設。広告はその一環だ。
動画撮影機能が搭載された携帯電話やスマートフォン、デジタルカメラの普及を背景に、個人で簡単に動画が製作できるようになった。その発信力に企業や自治体は熱視線を送っている。
投稿される動画は英会話やメーク方法、キャラクター弁当の作り方を伝授するものから、ひたすらゲームをして内容を報告するもの、日常生活で遭遇した驚きの瞬間を撮ったものなどさまざま。何気なく投稿した動画が見る人の心をとらえ、再生回数が数十万回を超えるものもある。
ユーチューブではユーザーが自分が投稿した動画に広告を表示させ、動画の再生回数に応じて広告収入の一部をもらうことができるパートナープログラムを提供している。同社のコミュニティーガイドラインを順守すれば誰でもアカウントを取得し参加できる。
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