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市場は米経済に依然強気、指標下振れでも「一強」継続と予想

2014年 11月 27日 16:28 JST
 
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[東京 27日 ロイター] - 世界景気のけん引役となっている米国経済について予想を下回るマクロ指標がいくつか出ているが、市場は今後の見通しについて依然強気だ。製造業のピークアウトは近いとしても、経済が成熟化するなか、サービス業の拡大はしばらく続くとの見方が多い。

日欧中経済の弱さが目立つ中で、米国の「一強」状態が続くとみられており、ドルや米株の相対的な強さもしばらくは変わらない見通しだ。

<ピークアウトへの懸念は限定的>

米国で市場予想を下回る経済データが目立ってきている。前日は、22日終了週の新規失業保険申請件数が31万3000件と、28万8000件への減少を見込んだ予想に反し、9月初め以来の30万件超えとなった。10月の個人消費支出や中古住宅販売仮契約指数も予想を下回った。25日に発表された11月のコンファレンス・ボード消費者信頼感指数も上昇予想に反して6月以来の水準に低下している。

製造業では、今月初めに発表された10月のISM製造業指数が59に上昇。歴史的に60近辺がピークであり、5年半以上にわたる米景気の拡大局面もそろそろ転換点を迎えるのではないかとの見方も出てきている。

しかし、米経済動向に詳しい市場関係者の間では、成長シナリオに大きな変化はないとの強気な見方が多い。「製造業のピークは近いとしても米経済は成熟化しており、家計の潤沢なマネーがサービス業の追い風となり続けるだろう」と三菱東京UFJ銀行シニアマーケットエコノミストの鈴木敏之氏はみる。

第2・四半期の資金循循環統計によると、米国の家計純資産は81兆5000億ドルとなり、過去最高を更新した。原油価格の下落も同国のシェールガス・オイル産業にとってはマイナスだが、ガソリン消費国である米国にとっては家計の可処分所得の増加を通じてトータルでプラスになるとみられており、年末商戦への期待も大きい。

<米1人勝ち構図の基本シナリオ>   続く...

 
 

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 11月27日、世界景気のけん引役となっている米国経済について予想を下回るマクロ指標がいくつか出ているが、市場は今後の見通しについて依然強気。ニューヨークで24日撮影(2014年 ロイター/Mike Segar)

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*統計に基づく世論調査ではありません。

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