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【ビジネス読解】ビル傾く手抜き工事、韓国建設現場“あり得ない実態”…他国も「発注したくない」が超安値で排除も困難

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【ビジネス読解】
ビル傾く手抜き工事、韓国建設現場“あり得ない実態”…他国も「発注したくない」が超安値で排除も困難

韓国中部の牙山で突然傾いた建設中のビル(聯合=共同)

 アラブ首長国連邦ドバイにある世界一の高層ビルや、人気アイドルグループSMAPが出演したCMで知られるシンガポールのリゾートホテル、マリーナ・ベイ・サンズの建設を請け負い、海外で存在感を示している韓国の建設企業。ただ、こうした難度の高い工事をこなす一方、赤字覚悟の安値入札で受注実績を伸ばしてきたことも事実で、ここに来て工期の遅れや手抜き工事などが表面化。日本の建設業界では、“ありえない”工事現場の実態が浮き彫りになっている。

安値受注が裏目

 シンガポール最大の新聞「ザ・ストレーツ・タイムズ(8月18日付)は、現地の病院建設の完成が6カ月も遅れた原因として、請負業者の韓国・GS建設が熟練工を手当てできなかったことなどを指摘した。あるゼネコン関係者は「日系企業ではまず考えられないミス」とあきれる。

 韓国国内でも聯合ニュースが5月12日、同国中部の牙山で、建設中の7階建てビルが突然傾いたと報じた。中央日報日本語版によると、傾斜した理由は、設計に従わなかった基礎・基盤の手抜き工事が原因であるという。ちょうど、旅客船セウォル号の沈没事故で安全対策が問われている中で、ずさんな管理が発覚したとして、韓国メディアも競って報道した。

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