電子お薬手帳アプリ「おくすりPASS」……達成率とグラフ表示できちんと服薬

電子お薬手帳アプリ「おくすりPASS」……達成率とグラフ表示できちんと服薬

2014年11月25日(火) 15時30分
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アイセイ薬局の「おくすりPASS」(Photo:大野雅人)の画像
アイセイ薬局の「おくすりPASS」(Photo:大野雅人)
調剤された薬の記録をQRコードを利用して「おくすりPASS」に取り込むの画像
調剤された薬の記録をQRコードを利用して「おくすりPASS」に取り込む
調剤された薬の記録をQRコードを利用して「おくすりPASS」に取り込むの画像
調剤された薬の記録をQRコードを利用して「おくすりPASS」に取り込む
おくすりPASSを利用してから、以前と変わったことの画像
おくすりPASSを利用してから、以前と変わったこと
従来の紙版「おくすり手帳」(Photo:大野雅人)の画像
従来の紙版「おくすり手帳」(Photo:大野雅人)
 アイセイ薬局は、グループ内調剤薬局30店舗で、電子お薬手帳アプリ『おくすりPASS』と連動した「薬物治療管理プラットフォーム」を11月20日から導入。2015年度中に全店舗で同システムを稼動させ、薬剤師と患者の服薬状況データを共有。より適切な服薬指導などを目指す。

 5月よりApp StoreとGoogle Playで公開されているおくすりPASSは、10月末時点で総ダウンロード数は3127件にのぼる。ユーザーは、おくすりPASSのデータをシステム導入店舗と共有し、患者・店舗・医療機関の間で服薬履歴などの情報が共有されることで、処方薬の飲み忘れ防止や、処方内容の的確化、治療成績の向上などを期待できる。

 これまでのお薬手帳は、手のひらサイズの“紙版”が主流だった。自分が服用する薬の名前・量・日数・使用法に加え、副作用歴、アレルギーの有無、過去にかかった病気、体調の変化などを記入できた。

 “電子版”は、これらの記録要素に、自動配信、カレンダー機能、アラーム機能などを追加し、スマートフォンやパソコンでデータを管理できるようになった。こうした電子お薬手帳は、医薬品メーカーや自治体など、各社・各団体から提供されている。

 電通テックが運用しリーベンスが提供する「hoppe」は、薬局と患者とのコミュニケーション機能を搭載し、薬局・薬剤師・患者間の円滑な信頼関係の構築を目指している。また、ケンコーコムが運用しSGSが提供する「ヨヤクスリ」は、薬局探しから処方せん薬の予約、オンラインお薬手帳の自動作成、薬剤師によるお薬相談と、処方せん薬に関する一連のサービスをワンストップで利用できるのが特徴だ。日本調剤が運用・提供する「お薬手帳+プラス」では、ジェネリック医薬品の差額表示がユニークだ(以上10月20日現在での機能)。

 これら各社・各団体から提供されている電子お薬手帳がさまざまあるなか、アイセイ薬局のおくすりPASSにだけの特徴がある。それは「服薬達成率」「飲み忘れ薬価」「服用グラフ」の3つの機能だ。

 服用グラフは、薬剤別に服薬状況がグラフ化され、残薬の量や、どのタイミングで飲み忘れが起きているかが一目瞭然となり、そのデータが薬局・薬剤師にも共有され、次回の服薬指導に活かされる。また、患者の任意によってデータをかかりつけ医と共有させ、次回の治療と処方に役立てることもできる。

 同社のアンケート調査(2014年9月9日~24日 アイセイ薬局日本橋室町店利用者64名の回答)によると、「紙の手帳に比べて、お薬手帳の持参や提示を忘れなくなった」というユーザーが全体の約40%、「自分の薬の飲み忘れがなくなった・減った」が約30%、「処方薬の記録をチェックするようになった」が約25%を占めた。

 10月末時点で3127件のダウンロード数を記録したおくすりPASS。内訳は、iOS端末が2530件、android端末が597件。同社は、「薬物治療管理プラットフォームの全店舗へのシステム導入以降も、患者や薬剤師の声を広く集め、『おくすりPASS』の機能と店舗システムを随時改善し、患者の利便性や薬物治療の質をさらに高めるべく尽力する」という。

 アイセイ薬局のおくすりPASSの主な機能は以下のとおりだ。

(1)調剤された薬の記録をQRコードからアプリに取り込める。業界標準フォーマットJAHIS ver. 1.0/1.1に対応する調剤薬局であれば、アイセイ薬局グループ以外の薬局のデータも記録できる。
(2)服薬による副作用や体調変化をテキストや画像でアプリに記録できる。
(3)服薬達成率や飲み忘れた薬の総額を表示。年・月単位の金額も確認できる。
(4)薬剤別に服薬タイミングごとの服薬状況をグラフ化。服薬状況を詳細に把握できる。
(5)服薬カレンダーで服薬期間とタイミングを管理。個人のライフサイクルにあわせてタイミングを設定でき、指定の時間になるとアラームで知らせる。
(6)アラーム設定の単位が「薬袋」で、複数の薬をまとめての設定が可能。
(7)1台のスマートフォンで最大8名まで登録・管理可能。子どもや介護を必要とする人の服薬管理もできる。
(8)処方せんをアプリで撮影し薬局への事前FAX送信が可能。店頭での待ち時間を短縮できる。
(9)既往歴や各種測定・検査健康診断のデータを登録できる。
(10)既往歴、各種測定・検査データ、処方記録、服薬情報、服薬メモを、アプリ利用者が任意で医療従事者やケアマネージャーにメールで送信でき、正確な情報共有ができる。
(11)登録情報をもとに、それぞれの方に合った健康関連情報が提供される。
《大野雅人》
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