<衆院選>自民批判の大久保氏を「担げない」
2012年12月の衆院選で、5区で落選し比例東北で復活した自民党前議員の大久保三代氏(38)は今回も公認に意欲を示したが、申請に必要な地元支部の推薦を取り付けられなかった。12年5月に県連の公募で公認候補となる5区支部長に選ばれた当時から、ブログで党批判を繰り返した。党関係者の反発を招き、はしごを外された形になった。
「若いし、子育てしながらの政治活動は頼りないし、金がないし、ネットでの問題発言や服装が受けいれ難いと5区の県議さんらに嫌われています。(中略)大久保の性格が悪かったからといって、差し迫る選挙を自民党公認候補不在で迎えていいとはならない」
県連への公認申請締め切り直前の21日、支部からの推薦が得られない中で大久保氏はブログに心情をつづった。
公認に反対した県議は「いろいろ教えても言うことを聞かず、注意すればすぐブログで悪口を書く。東日本大震災の最大被災地である地元のための働きもなく、到底担げない」と突き放す。
大久保氏は鹿児島県出身。5区支部長に就き、落下傘候補として石巻市などで政治活動を始めた。前回の選挙戦は、当時野党だった自民党を「古い体質を変えようと、自分を選んだ」と逆説的にPRする戦術を展開。民主党の安住淳氏(52)に3万票以上の差で敗れたが、比例で復活した。
当選後もブログでの発信は続き、党本部幹部を批判し週刊誌でも取り上げられた。出産と子育てで政治から離れざるを得ない時期もあり、「地元での活動が見えない」とささやかれた。
衆院解散後、大久保氏は再び立候補に向け動き始めた。23日も石巻市の石巻かきまつりなどに顔を出していた。
公認を見送る党県連の判断に、大久保氏は河北新報社の取材に対し「5区を自民党の空白区にするわけにはいかない。公認候補が決まるまでは準備を進める」と語った。
ある県議は「資質を問題視するが、そもそも誰が最初に選んだのか。自分たちで選んでおいて、『言うことを聞かない』と引きずり下ろす。責任は県連にある」と吐き捨てた。
内紛劇の陰で、被災地の有権者は置き去りにされている。
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http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201411/20141125_11015.html
2014年11月25日火曜日