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『非常識であれ!』 これが、自動車流通の革命児「ガリバー」の経営哲学だ

  • 2014/11/13
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by sabamiso

 世の中には、「このときはこうするのが普通」というような常識が存在しています。皆さんの会社にも、社内規則や業務マニュアルとは別の常識がはびこってはいませんか? 例えば上司やチームなど、それぞれ独自にやっている仕事の手順や方法が暗黙のルールとして浸透していたりなど。
 一緒に仕事をしていれば、自然とその常識の中に溶け込んでいくとは思いますが、その代わりに、より新しく画期的な方法を生み出す可能性を失っているかもしれません。

 『非常識であれ!』という本は、そのタイトルのとおり、非常識であることの必要性を伝える一冊です。今回はその内容についてご紹介します。

常識を覆す「想い」

 中古車のガリバーを設立した著者の羽鳥兼市氏は、「自分は自分。これが自分なのだと自信を持った方が良い。他人の常識の中だけで動いては何も変わらない」という想いから起業しました。

 そして実際に、世の中に浸透していた「いかに売るか」という考え方ではなく、「いかに買うか」という視点で中古車の買い取り専門店を始め、常識を打ち破って上場企業に育て上げることに成功。次に挑んだ中古車のインターネット販売でも、「クルマを見ないで売れる訳がない」という常識を覆して、成功を収めています。
 
 常識にとらわれていると当たり前以上のことはできません。新しいことへの挑戦には、非常識な発想を抱くくらいのことが必要不可欠となります。

ガリバーの経営論

不可能だと思えるようなことに挑戦するからこそ人は成長できる。ロマンを感じ、人生を”生きる”ことができるのです。(中略)この挑戦は私なりの1つの経営手法なのです。

出典:羽鳥兼市 (2013) 『非常識であれ!』

 先ほどは、非常識な発想を抱くことが成功に繋がることの例を紹介しました。ここでは、そんな著者の経営論を取り上げていきます。

プラス思考

 不利な状況でもプラスに捉えます。ポジティブに受け入れるからこそ、積極的に問題にぶつかっていけるからです。何か問題が起きてしまったときは、「良かった、良かった」と言ってしまいましょう。この訓練をすることで、プラス思考になれます。

挑戦の理由

 大きな挑戦には、大きな代償が伴うこともあります。そして、その代償は時に残酷。そういった状況に陥ってしまったとき、果たして乗り越えていくことができるでしょうか? 挑戦の前に問いかける、「何のために、これをやろうとしているのか?」の答えが、あなたを動かす全てとなります。

無我夢中になる  

 「頑張る」と言えば頑張っている気になりますが、ある意味自分を騙す言葉になっているかも。一度、この言葉を使わずに「こう行動を変えてみる」、「新しくこんなことをやってみる」と表現してみると良いかもしれません。無我夢中になっていれば、頑張る必要はなくなります。


 「常識」は人それぞれ。周りにある常識を恐れずに、自分を信じて挑戦することで成長していけると良いですね。
 
 本書には、ガリバーでの従業員の価値観や行動の基軸「信念12カ条」も紹介されています。もしかしたら自身の信念に通じる点も見つかるかもしれませんね。


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「アイデア」と「仲間」、創造的な企業で大切なのはどっち? 『ピクサー流 創造するちから』

  • 2014/11/12
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  • m-kura

by TAKA@P.P.R.S

 新商品や新しい作品などの企画や開発に携わる人にとって、独創的なアイデアはぜひとも生み出したいところですよね? 会社にとってもそれは同じで、毎年新しい発想を取り入れ、カタチにしなくては成長が止まってしまうことでしょう。そんな創造性が求められるような会社にとって、本当に大事にするべきなのは「アイデア」と「仲間」の果たしてどちらなのでしょうか? 
 「トイストーリー」や「モンスターズインク」を生み出したピクサーでは、その答えはハッキリ出ているようです。
 
 今回は『ピクサー流 創造するちから』という本から、モノづくりをする上で大切なことについてご紹介します。

アイデアは、生かすも殺すもチームしだい

新しいアイデアは、ある時点で、それを守っている繭から人の手に移す必要がある

出典:エド・キャットムル (2014) 『ピクサー流 創造するちから』

 著者は、優れたアイデアよりも、適切な人材と適切な化学反応を得ることの方が重要だと話します。なぜなら、どんなアイデアもチームによっては台無しにしますし、もっとよいものに生まれ変わらせることもあるからです。さらに、アイデアをきちんと形にするためにも、一番初めによいチームを用意することが必要となります。ここで言うよいチームとは、メンバーが互いに補い合うことができるチームのことを指します。

「率直」な意見のみがチームに信頼をもたらす

本音で語れる環境こそ、いいものをつくる唯一の方法

出典:エド・キャットムル (2014) 『ピクサー流 創造するちから』

 創造的な共同作業を行うためには、信頼が不可欠です。そして信頼は、オープンにコミュニケーションを取ることでしか得られません。

 ピクサーには、スタッフが遠慮なく話し合いをするための「ブレイントラスト」と呼ばれる制度が存在しています。この制度により、およそ数ヶ月ごとにスタッフが集まり、問題の発見と解決という課題についての話し合いが実施されます。そんな議論の場で常になくてはならないのが「率直さ」。本音を語ることは難しいですが、率直な議論でしか信頼というものが生まれてこないと考えているためです。

 
 会社としてはアイデアを重要視するよりも、チームが自由にコミュニケーションを取れるような環境づくりを行うことが、創造的な発想を生む上で重要となりそうですね。

 本書は、ピクサーの誕生から創造するリーダーのメンタルモデルまで、非常にボリュームのある内容となっています。マネジメントだけでなく、ピクサー自体に興味があるという方も、一度ご覧になってみては?





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人生は時間の集合体。『タイムデザイン』で時間に追われる生活から脱却しよう

  • 2014/11/12
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by torisan3500

 皆さんは日々の生活や仕事に追われる中で、「もっと時間があれば色々なことができたのに……」「時間がなかったからできなかった……」と思ったことはないでしょうか? どうしても、というときには睡眠時間や食事の時間を削って必死に時間を捻出しますが、能率は決して良くはないですね。

 私たちは日々費やしている時間の、どの部分で効率化を図ることが一番の得策なのでしょうか?

 今回ピックアップする『タイムデザイン』という本には、そんな「どの時間をどのようにコントロールすれば良いか」という悩みを解決するためのヒントが載っていました。それでは早速、ご紹介します。

どの時間を効率化する?


 私たちは、大きく分けて以下の4つの時間を使って過ごしています。

①学びや自己投資をするインプットの時間
②仕事や料理などをしているアウトプットの時間
③食事や風呂、睡眠などの生活の時間
④自由に使うプライベートの時間

 この中で、効率化できるのはどこだと思いますか? 答えは「インプットの時間」と「アウトプットの時間」です。

 生活の時間とプライベートの時間を効率化しても、生活に良い結果は訪れません。
早く食事を摂るよりも、ゆっくり食事の時間を楽しむほうが生活のクオリティは高まります。プライベートでも、友達と過ごす時間を効率化しているような人に魅力は感じないですよね。生活やプライベートの時間を充実させるのが、究極のタイムデザインとなります。

時間を自ら設計する「タイムデザイン」

全てではなくても、1日の内の半分でも自由に設定できるだけで、大きくライフスタイルは変わります。

出典:泉正人 (2013) 『タイムデザイン』

 時間を有効に活用するためには、タイムデザインをすることが大切です。しかし、そもそも「タイムデザイン」とは何でしょう? 著者によると、自分の人生をどうやって楽しく、活き活きと生きていくのか、そのための時間を考えて計画することだそうです。

 このタイムデザインをする上で重要なのは、コントロールできる時間をどれだけ持っているのかを知ることになります。コントロールできる時間とは、いわゆる「ぼーっ」としていても誰にも何も言われない時間のことです。
 
 肝心となる、コントロールできる時間の増やし方ですが、それには2つの方法があります。一つは、効率化をすることで仕事を減らすこと。もう一つは、お金と引き換えに時間を得ることです。例えば、「通勤時間を減らすために、家賃は高くても都心に引っ越して1時間を作り出すこと」、「ハウスキーピングを頼み、家事の時間を2時間減らす」などが挙げられます。

 コントロール可能なものとそうでないものを把握し、コントロール可能な時間を増やすには何をすれば良いのかを考えることが大切です。


 しなくてはならないことに追われて自分の理想の生活を送れていない人も、タイムデザインを試すことで有意義なライフスタイルに近づけると良いですね!
 
 本書では9章にもわたって、時間を「稼ぐ」・「生かす」・「楽しむ」ための方法が載っています。自分の時間を今よりも多く持ちたい、と思った方は一度お手に取ってみてはいかがでしょうか?



 

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