中国の虚偽インボイスを裏付ける新証拠-香港の輸入データ
10月28日(ブルームバーグ):中国当局が発表した9月の香港向け輸出の数字と、香港当局が公表した同月の中国本土からの輸入の数字の格差は年初来で最大となった。実体のないインボイス(送り状)による中国の貿易統計の水増しの可能性が示唆された。
ブルームバーグがまとめた政府データによれば、中国発表の9月の数字は香港側の1.56倍で、135億ドル(約1兆4600億円)の開きがあった。香港統計局は27日、中国本土からの9月の輸入額が前年同月比5.5%増の241億ドルになったと発表。中国税関総署が13日に発表した本土から香港への9月の輸出額は34%増の376億ドルだった。
中国は資本流入に厳格なルールを施行しているが、人民元高で利益を狙う人たちは諸外国や地域への実体のない輸出品の支払いを装うことで監視の目をくぐり抜けている。こうしたケースでよく利用されるのが香港だ。今回の貿易統計の開きは人民元高の時期と重なったため、光大証券やオーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)など証券会社や銀行のアナリストが中国の輸出急増に疑問を呈している。
みずほセキュリティーズアジアのアジア担当チーフエコノミスト、沈建光氏(香港在勤)は「中国への資金流入を助ける狙いで香港向け輸出のインボイスが水増しされていることを裏付ける上で、重要な追加証拠の一つであることは確かだ」と指摘。「従って、われわれは最近の中国の輸出統計について楽観的になり過ぎてはならない」と述べた。
輸出 の急増は7-9月(第3四半期)の経済成長を下支えしたと見られていたことから、貿易統計への疑念はより広い懸念を引き起こす。沈氏は経済見通しは「厳しく」、追加緩和が「必要」との見解を示した。
中国商務省の沈丹陽報道官は16日の記者説明会で、中国政府は香港向けの一部商品の輸出が急増したことを把握していると発言。調査と分析を同省は強化すると述べた。
貿易統計の正確性に関する質問を27日にファックスで中国国家外為管理局(SAFE)に送付したが、これまでのところ返答はない。
原題:China Fake Invoice Evidence Mounts as Hong Kong FiguresDiverge(抜粋)
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更新日時: 2014/10/28 11:20 JST