日本マクドナルドホールディングス(HD)が「負のスパイラル」にあえいでいる。2月から売り上げ減少が続く中、チキンナゲットの仕入れ先だった中国・上海の食肉加工会社が使用期限切れの鶏肉を使っていた事件が7月下旬に発覚。8月には代金の過剰徴収という失態も演じた。8月の既存店売上高は2001年の上場以来最大の落ち込みとなり、「リストラに乗り出すのではないか」といった観測もささやかれる。「デフレの勝ち組」と呼ばれたかつての勢いは完全に失い、苦境からいつ抜け出せるかも見通せない状況だ。
“おはらい”必要…
「なぜ、こんなにトラブルが続くのか…。おはらいでもしてもらわないといけないかもしれない」。代金の過剰徴収という失態に、日本マクドナルドの幹部はこう漏らした。
「おはらい」という言葉には被害者意識もにじみ出る。社内では鶏肉問題と過剰徴収には因果関係はなく、たまたま相次いだという認識が強いようだ。ただ、過大請求は「起きるべくして起きた事態」と指摘する外食業界関係者も少なくない。