ゴミをカラスに荒らされるというのは、比較的身近な鳥害だ。ゴミくらいであれば、ネットをかけたりボックスを使うことで対策はできるが、農作物への被害、空港近辺での鳥の衝突による被害などは、より解決が難しい問題だ。
その鳥害に対して、鮮烈な方法で対策をしてくれるサービスがオランダに現れた。その方法とは、「肉食の鳥を模した、超リアルなロボットで追い払う」というものだ。ロボットだから、リモートコントロールができる。もちろん飛ぶ。それもリアルな動作で。
飛びかたもまるで本物
それにしても、これはよほど近くで見なければ、作り物だとは気づかないのではないだろうか。それほど動きも形もリアルだ。
Robirdと名づけられたこの鳥は、現時点で2種類が用意されている。ひとつはハヤブサ(Falcon)。これは3kgまでの鳥を追い払うのに適している。より大型のタイプとしてワシ(Eagle)も用意される。こちらはどんな害鳥も追い払うことができるという。
害鳥たちはそのエリアを離れる
このRobirdが現れると、そのエリアにいた鳥たちは、自然界と同じように反応するそうだ。捕食にあわないように、多くの鳥がその場所を離れていくのだ。現在、このRobirdほど効果的な鳥対策はほかにないという。
現在このRobirdシステムは、自動制御によるオペレーションを試している最中だ。今年から来年(2015年)の前半くらいまで、そのテストを行う予定で、そのテストの協力者も募集中だという。
私が子供の頃は、鳥というのはいささか神秘的な存在で、鳥と同様の動きで飛ぶロボットなど不可能な気がしていたものだった。しかし、素材や動力の進化で、いつのまにかこんなものが可能になった。
これまで解決しなかった環境問題が、今後思いもよらない手法で解決することがありそうだと思わされる。