このブログ読んだ。
要点だけ言うとこんな内容
近ごろは、こういう「大衆&オタク界の異業種コラボ」の話題がやたら多い。
肝心の大衆向け文化や製品をめぐるワクワクするような話題がまるで存在せず、オタクアニメも以前にくらべると製作本数や消費率が減っているものだと思う。
誇りを捨ててでも妥協したい汚い大人たちと、それに釣られるオタクの風上にも置けない薄っぺらい若者の、世代を超えた悪乗りでオタク文化は壊されてゆき、めぐりめぐって大衆文化そのものもダメになるのだろう。
本題にはいる前に「なんだこれ?」と思った2つだけ指摘。
まず、80年代からオタク文化が大衆化を嘆く人はいて、嘆きとは裏腹にアニメの製作本数は現在まで増え続け、DVD売上などを見ても上がってるよ。
次に「オタク文化は壊されてゆき、巡り巡って大衆文化そのものを…」とあるが…待て待て!
大衆文化とは?企業がコラボしてキャラを作ったり、紅白にも出た歌手がオタクの祭典に参加してもまだ「大衆文化ではない」と?
それは無理があるよ!オタク文化は良くも悪くも大衆化してるんじゃないかい?
そもそも昔流行ってたものがことごとく衰退したから「大衆」が捉えにくい時代じゃないのかい?
ブログで社会論を書くのは構わないが、論調が一貫とするためにもデータ的な検証や矛盾しないかすり合わせ・読み直しはすべきだね!…うん。
ただ、元記事の問題提起は面白い。「オタク文化/コミックマーケットの商業主義化」とでも言えばいいか?企業がオタク要素を入れた商品を企画・販売したり、コミケにプロの人が一般参加したり…というのはよく見かけるようになり、それは昔とはまた違う人・企業も目立つようになった。もっとも、小林幸子さんは昔からアニソンやネットとつながりがあった人だけどさ。
(※元記事の間違いをもう一個指摘しておくと、小林幸子さんはニコ動での活動以外にも、ポケモンやしんちゃんのアニソンも手がけてきたアニメとはゆかりのある人物なので「オタクに媚びて参入した人」には含まない方がいい)
企業にかぎらず、オタクっぽくない人が年々コミケに参加したり、ネットで発信したりするのが増えてる。それを嘆いたり、批判する人がアレコレ言う姿もよく出回ってくる。
前置きが長くなったけど、今回はそこに触れてみたい。
自発的に楽しんでもらうしかないんじゃないかな?
とにかく「オタク以外の誰かにオタク文化を食い散らかされる」と思ってる人・実際に言う人は見かけるが…「勝手にやらしておくしかないんじゃない?」としか言えない。
その人と知り合いでもなければ、拒否できる立場でもない。入ってくる・食い散らかしに来る事を前提に何をすべきか考えた方がいいよね?
特に歪みが顕著になるのがコミケとネット上のコミュニティではなおさらそう思う。
よくコミケで言われる「コミケにお客様はいない」「みんなが参加者・みんなが作り上げるんだからマナーを守れ」と言って静止しようと訴えかける人に言いたい。…そもそも、ローカルルール・考え方に染まる気がないことが大きな問題では?
ローカルルールに共感できない人・そもそも知る気がない(そこまで深く関わりたくない)人に何を言っても結局は自分の利害の範囲でしかルールを守らない。
「お目当ての物を買いに来る」だけの人なんて今やいくらでもいて、コミケに来ても創作意欲や熱気なんかちっとも持って帰らず、気にも留めてない。…そんな人からすれば、「オタク文化」だ「コミュニティの維持」だと言ってもそんなことはどうでもいいんだろうなぁ…と見えてしまうわけだ。
ネットでもコミュニティ自体に愛着があるわけじゃなく、「自分の人気が出ればいい」「そこが一番人気が出そうだからいるだけ」と言う人はちらほら見かける。
それに対して、「どうやって内輪に入ってきてもらうか」「内輪に入ってくることの何が面白いかを説明し続ける必要があるなぁ…」とオタク文化や、ネットのユーザーコミュニティに対して感じている。
いい意味で巻き込んでいくように考えを変えていかないとダメなんだろうね…。
「面白い人・物があるよ。こっちにおいで」じゃなくて、「面白いから一緒に、もっとやろうよ!」と言う方向に。
最近話題になった「氷水を被った映像を公開する募金運動」なんかがいい例で、何が良かったかというと参加型で、自分達が氷水を被ったり、寄付をする表明を有名人がすること・動画として残っていく「プレイヤー」になることだ。
あの運動で病気が認知されたかはわからないが、募金額や募金運動の知名度は間違いなく向上したので、巻き込んでいくことに成功したといえる。
コミケも、あらゆるウェブサービスにしても面白い人やそこ行くこと自体が面白いように取り上げられる。
でも、実際には「面白い場所にいるから彼らが面白いことをやれる」という事実が重要で、その「場所」での作法や内輪の言葉・ノリを覚える、守るともっと面白くなる。そのサイクルを実践し、体感し続ける事が大事なんだ!
面白さを探したり、面白さが際立つよう盛り立てたり、場が盛り上がる情景にほっこりしたり…作ったり目立たなくても自分自身が参加してると思える選択肢はたくさんあり、そこに入りたいと感じさせることがとても大事だ。
単純に外から見てるだけ、お金の話や他人が作ったものを買い物する話にするだけじゃなく、如何にもっとのめり込んで入ってくる人、そうなりたいと思ってる人に情報が提供できるか?
同人やユーザーコミュニティ、あるいはクラスメイトや他のマニアックな集まりの会などの「内輪の面白さ」に参加してる意識・自分で作り上げてる感覚が大事。そこを突き詰めないと「何が面白いのか」「どういう文化を大事にしたいのか」もわからなくなってしまう。
そりゃ、人間同士のことなのだからどんなコミュニティも変わるし、時代による変化もある。あるけど、それならそれでより良く変わっていく方向、変わらないでほしいものを新しいところに組み込む運動をしたらいいんじゃない?
少なくとも「つまんない」と言ってるだけの人よりは「探せば、こんな面白いものがある」「こうしたら面白くなるんじゃね?」と言ってる人のほうが好感持てるよ。
この記事書く上で、かなり参考にしたアニメ。関連グッズあさってたら右の画像が恐ろしく(アニメ見ている人から見れば)ユニークだった。
というのも、はじめちゃん(右)みたいなキャラのおっぱいパッドはいっぱい見たことあるが、るいるい(左)みたいなキャラのパットは初めて見た。需要あるのかな?これ。
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コミケに行って「自分もなんか作りたい」などと気の迷いをほざいてる人へ
→自分なりにこの記事で書いたことを実践した結果、こうなりました。
→誰かが作ったスキームにとらわれすぎると本質を見失うよなぁ…
→当事者として何かを興す方に回ると収穫と達成感があります。楽しいですよ。