こんにちは、@yuchimiriです。
2014年8月27日(水)〜29日(金)に、ニュージランドのウェリントンという街で「New Zealand PHP Conference」が開催されました。
クロコスのエンジニアの多くは毎年東京で開催されている「PHPカンファレンス」のスタッフをしていて、私は今年実行委員長をしているのですが、海外のPHPカンファレンスがどんな雰囲気なのか興味があって参加してきました。
今回はその様子をレポートしたいと思います。半分観光日記です。
まず開催地となったウェリントンはニュージーランドの首都で、オークランドに続き同国2番目の都市です。
南半球にあるので日本とは季節が逆で、今のシーズンはちょうど冬の終わりになります。
UTCは+12で、日本より3時間早いです。
ウェリントンの空港に着いてまず最初に驚いたのは、入国審査カードの入国目的のところで "conference/convention" にチェックを入れてたら、係員の人に「PHPカンファレンスですか?」と聞かれたことです。
空港の人まで知ってるのか…!と少し恐怖したのですが、首都と言っても小さい都市なので「RubyWorld Conferenceのために外国人が出雲空港にたくさんきた」ようなものだと思ったら納得しました。
ウェリントンは海と丘に囲まれた静かな街で、映画に出てきそうなノスタルジックな建物と、近代的な建物が混在しています。
食べ物は欧米的な食事と、海に囲まれているので魚介系のものがメインのようでした。
カンファレンスのスタッフの方に紹介してもらったホテルはとても綺麗で、細かいところまでサービスも行き届いていてとってもよかったです。行く機会があったらぜひ使ってください。
James Cook Hotel Grand Chancellor
Workshop Day
さて本題。
27日(水)は Workshop Dayとして様々なワークショップが開催されました。
- Wield AngularJS Like a Pro presented by Nate Abele
- Design Patterns presented by Brandon Savage
- Getting Started With Laravel 4 presented by Christopher Pitt
- Deep dive into the advanced PHP components presented by Joshua Thijssen
私はこの中でAngularJSとLaravel 4のワークショップを受けました。
AngularJS
AngularJSのワークショップでは、簡単なメッセージアプリを作りました。
JavaScriptのフレームワークはBackbone.jsくらいしか触ったことなかったのですが、DIとか使えるのに驚きました。
ちょっと構造が難しくて、覚えるのに時間がかかりそうな感じはしましたが、複雑なアプリケーションを作るときはよさそう。
Laravel 4
Laravelはこのワークショップで初めて触りました。
インストールが簡単で構造も分かりやすく、初心者向けという感じ。artisanというCLIが便利でちょっと感動しました。
ただ自動的に作られるファイルとかでインデントがTabになってたり、ここ改行入れるべきだよねってとこで入ってなかったり、変なとこに空白入ってたりがどうしても気になって、全部直しながらやってたので今後使うかは分かりません…
夜
この日の夜は市内のSilverStripeという開発会社で、カンファレンスのスタッフとスピーカーとの交流会のようなものが開かれました。
私はスピーカーではないのですが、日本のPHPカンファレンスのオーガナイザーとして呼んでいただき、SilverStripeの社員さんとか、シドニーから来ているエンジニアの方々と話したりしました。リラックスムードの交流会で楽しかったなー。
PHPの作者であるRasmus Lerdorf氏も参加されていて、一緒に写真を撮ってもらいました。嬉しい!
1カットが顔より大きいピザ
Main Conference
28日(木), 29日(金)は メインカンファレンスです。トラックは2本走っていて、好きなセッションを選んで参加するという形式でした。
http://www.phpconference.co.nz/schedule/
プログラムを見てもらうと分かるように、頻繁に長めの休憩時間が設けられています。
Day 1
08:45am - 10:00am:Registration and morning tea
11:15am - 11:35am:Short Break
12:25pm - 01:35pm:Lunch
03:25pm - 04:00pm:Afternoon Tea
05:40pm :Conference Social
Day 2
08:00am - 09:00am:Registration and Refreshments
09:50am - 10:20am:Morning Tea
12:10pm - 01:20pm:Lunch
03:10pm - 03:40pm:Afternoon Tea
この時間はロビーにコーヒーとかお菓子とかご飯が用意されていて、それらをつまみつつ参加者同士で交流する時間でした。
エンジニアって結構非コミュのイメージあると思うのですが(私もそう(・ω<))、あちらのエンジニアの方々はみんな気さくでどんどん周りの人に話しかけててすごいなーって思いました。そういう人たちだからカンファレンスに参加しているのかもしれないけど。
とにかくこの時間が一番大変でしたが、とても勉強になりました。
あと、受付の時に他の人の名前が書いてあるドリンクチケットをランダムで2枚渡されて、本人を探しだして渡さないといけない(でないと、その人がドリンク飲めない(>_<))っていうミッションがありました。これは面白い試み!
ふたりとも読み方難しくて探すの大変だったのですが、なんとか2枚とも渡すことが出来ました。
私の名前は日本人って分かりやすかったようで、すぐ見つけてもらえました!
カンファレンスの最初に行われるウェルカムノートは、なんとウェリントンの市長さん(カッコイイ女性)でした。
地域をあげてイベントを支援してるということですね、すごい。
あと地元の学校の子達がダンスを踊ってくれたりしてそれはもう可愛かったです…!
私が2日間で参加したセッションは以下になります。
資料もできるだけ集めてみましたので、興味があればどうぞ。
Coding and Dreaming – PHP in 2014 – Keynote - Rasmus Lerdorf
10 warning signs to watch for to prevent project failure - Yann Larrivee
https://speakerdeck.com/ylarrivee/nz-php-10-warning-signs-in-it-projects
Cloud Craft for Spatial Cadets - Katie Miller
Web Application Security: Winning When The Odds Are Against You - Ben Dechrai
http://www.slideshare.net/ctoforhire/web-application-security-winning-when-the-odds-are-against-you
Scaling PHP in the real world! - Dustin Whittle
https://speakerdeck.com/dustinwhittle/oscon-scaling-php-in-the-real-world
From Zero to Online cafe ordering in 20 minutes - Steven Cooper
http://www.slideshare.net/DeveloperSteve/zero-to-online-cafe-in-20-minutes
Designing Hypermedia APIs with PHP - Nate Abele
Grown Up PHP - Hamish Friedlander
A tale of three languages - Mal Curtis (スライド見つからず)
The first few milliseconds of HTTPS - Joshua Thijssen
https://speakerdeck.com/jaytaph/the-first-few-milliseconds-of-https-phpnz14
Testing your PHP application with Selenium on Travis CI - Yusuke Ando
https://speakerdeck.com/yandod/testing-your-app-with-selenium-on-travis-ci-1
The Seven Deadly Sins of Object Orientation - Brandon Savage (スライド見つからず)
参加してみて圧倒されたのは、スピーカーの皆さんが全員ものすごくプレゼンテーションが上手なこと。 みんなリモコンを使ってステージの上を広く使いながら堂々と発表してるし、緊張とか1ミリも感じませんでした。
セキュリティについてや、プロジェクトの進め方、多言語との併用についてなど、幅広い分野の話がありましたが、 中身的には日本のカンファレンスも負けてないなという印象を持ちました。
あとまだ第一回目のカンファレンスだったからかもしれませんが、みんな真面目な内容で「こ、こいつ変態だー!」っていうのはなかったです。
思ったこととか気づいたこと
ワークショップについて
メインカンファレンスの前にワークショップデーがあるのは海外のカンファレンスだと一般的なようですが、私は英語力の不安などもあったので最初はメインカンファレンスにだけ参加しようと思っていました。
しかし海外のカンファレンスにたくさん参加されている @yando さんに、「絶対ワークショップから出たほうが良いよ」とアドバイスを貰い、参加することにしました。結果的に、本当にそうしてよかったなーと思ってます。
次の日からみっちり英語のプレゼンテーションを聞くことになるので、聞き取りの予習?もできるし、参加者同士で顔見知りもできるし、いいこと尽くめでした。
カンファレンスはエンジニア同士でコミュニケーションを取る場
はじめの方にも書きましたが、参加者同士で交流する機会がかなり多く設けられていました。
慣れるまで大変でしたが、エンジニア同士情報交換したり、知り合いを増やしたりするのにすごく有意義な時間だなと思いました。
これ、日本でやるとどんな感じになるのか、気になります(意外とうまくいくのかな)。
ハンドルネームについて
海外のエンジニアはハンドルネームに本名をつなげたりちょっと省略したものを使うのが普通みたい(yukimaejima みたいな)で、わたしの「yuchimiri」っていうハンドルネームは「え、本名と違うじゃん、なんで?」って言われました。
うちの会社なんてcocoitiとかhebariとか変な名前の人ばっかりなのに。
ウェリントンについて
ウェリントンの人はみんな朝方の生活をしていて、7時代から働いて夕方には家に帰って家族と過ごす文化のようです。
お店も夕方には閉まっちゃうし(ご飯食べるところはあるけど)、平日の夜はあんまり街に人気がないです。
あとどこに行ってもトイレがものすごく綺麗でした。これは本当に感動した。
最後に
1週間で色々大変なこともありましたが、終わってみるとすごくいい経験になったし、行ってよかったなと思っています。
滞在中ずっとフォローしてくださった @yando さん、ありがとうございました!
みなさんも海外のカンファレンスに行けるチャンスがあったら是非チャレンジしてみてください。
あとカンファレンスで知り合った人が作った子犬ちゃんテキストのアプリがマイブームなのでリンクしておきます。猛烈に可愛い。
https://itunes.apple.com/jp/app/puppy-text/id518117988
ところで、今年の日本のPHPカンファレンスは10月11日(土)に蒲田の産業プラザPiOで行われます。
現在絶賛スピーカー募集中です!
http://phpcon.php.gr.jp/w/2014/2014/08/28/call_for_papers/
たくさんのご応募お待ちしております(๑′ᴗ’๑)/
スピーカー以外で参加される方も、現地でお会いしましょう〜(๑′ᴗ’๑)/