前回「インプットとしてのテレビ」に関する記事を書きました。今回はプログラマーの「インプットとアウトプット」のバランスの良さと、アウトプットに対する評価のわかりやすさって最強じゃない?という内容です。
大量に良質のインプットをすることの大切さ。 - UNLOCK DESIGN
一緒にプロジェクトをしているプログラマーがいます。彼は中学生の時、プログラミングを始めました。今までに色々なウェブアプリケーションやアプリを作っています。プロダクトを作る課程で学んだことをブログに書いています。ブログは中学生の頃から始めたそうです。彼のプログラマーとしてのインプットとアウトプットはこのようになります。
インプット
- プログラミング言語のリファレンスマニュアル(英語)
- Githubなどのソフトウェア開発プロジェクトのための共有ウェブサービス(基本英語)
- Stack Overflowなどのプログラミング技術に関するナレッジコミュニティ(基本英語)
アウトプット
- ウェブアプリケーション
- ゲーム
- スマートフォンアプリ
- ブログ(内容は上記プロダクトやサービスを作る課程で学んだこと)
また、実際に多くの人が彼のウェブサービスやアプリを使うことで、アウトプットに対する評価が得られます。アウトプットに対する評価が即座に分かり、かつわかりやすいと、さらなるモチベーションにもつながります。
アウトプットに対する評価
- アプリダウンロード数、ウェブサイトアクセス数、他にもGoogle Analyticsで様々な評価項目が数値で示されます。
- 評価項目は、学校や地域レベルではなく、世界中のサービスと比較することも可能です。
- 実際に使ってみたユーザーからのフィードバックやブログへの反応
プログラミング以外で、インプットとアウトプットのバランスとわかりやすさが、あるものってあるのでしょうか。
清水 亮( 株式会社ユビキタスエンターテインメントCEO)著の「教養としてのプログラミング講座」という本を読みました。
あるとき、大学生を対象とした無料のプログラミング講座を開催したことがあります。すると意外なほど受講者が集まって、しかもほとんどの人が文系だったことに大変驚きました。
私のような理系育ちにとって、プログラミングは何となく、「自分一人で習得するもの」という認識があるのに対し、「習う」と言う感覚を持ち得る人には文系の方が多かったのかもしれません。
上述のプログラマーもプログラミングは独学だといいます。
プログラマーのOSとして、わからないことは自分で調べ、色々と試しながらモノを作っていくという基本動作が組み込まれています
学生時代も社会人時代も周りにプログラマーがいませんでした。彼との会話は知的好奇心がくすぐられる連続であり、非常に楽しいです。
以前マレーシアにあるインターナショナルスクールを訪問したとき、校長先生がこう話していました。
ここではコンテンツを教えることはしません。子供達が大きくなったころには、ここで学んだコンテンツは時代遅れになります。ここでは、「考え方」を教えます。
プロダクトやウェブサービスを作るためにわからないことは本を読んだり、リファレンスマニュアルや本を読んだり、オンラインのナレッジコミュニティに聞いてみたりして、インプットを増やす。そして、ウェブサービスやアプリケーションという形でアウトプットを出し、世界から反応を聞く。そこには年齢の壁も言語の壁もありません。
プログラミングはインプットとアウトプットのバランスとわかりやすさという点で最強ではないと思うのですが、みなさんはどう思いますか?