2014年9月5日05時45分
自分の女性器をモチーフにした作品を作ってきた漫画家・アーティストのろくでなし子さん。制作資金を支援した人たちにお礼として、3Dプリンターで出力できる自分の女性器のデータのダウンロード用URLをメールに記して送ったところ、わいせつ物頒布等の疑いで7月に警視庁に逮捕され、その後、釈放された。創作活動や逮捕について、改めて、ろくでなし子さんに聞いた。
――警察や検察での取り調べはいかがでしたか。
「警察ではあの手この手で威圧的に、データの送信行為が『わいせつだ』と言われました。たとえば、3Dデータを開くとできる形を示した画像に、科学捜査研究所の捜査員たちが署名した書類を見せられました。そして『国がわいせつだと認めているんだ。どう思う?』と言われました。後で確認したら、その書類は、データのファイルが開けるという証明にすぎませんでした。データを送信したのは事実ですが、わいせつではないと主張し続けています」
――警察はなし子さんの肩書を「自称芸術家」と発表しました。なぜ芸術家と名乗ったのですか。
「漫画家としては16年の経験がありますが、最近は漫画を描いていないので、漫画家とは名乗りませんでした。私の作品は芸術だと考えていますし、最近の個展には大勢の若い人が来てくれて自信も出たので、芸術家と名乗りました」
――芸術とわいせつをめぐる事件では、「わいせつな描写を含むが、作品全体として芸術性が高く、違法ではない」と主張されるケースがあります。
「私は、『わいせつだけど芸術だ』と言っているのではなく、『そもそも女性器はわいせつなものではない』と考えています」
――なし子さんはわいせつだと思わなくても、3Dデータを受け取った人がわいせつだと思う可能性はありませんか。
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