総合学習:成績向上…推進校、学力テスト好結果
毎日新聞 2014年08月18日 22時44分(最終更新 08月18日 23時44分)
小中学校などで週に2時間程度実施されている「総合的な学習の時間」と学力の関係が注目されている。積極的に総合学習で探究活動に取り組む学校ほど全国学力テストの結果が良く、学習意欲も高かった。「課題を見つけ、解決する資質・能力」を身につける教科横断型学習として2002年度から本格導入された総合学習は「ゆとり教育が学力低下を招いた」との見方による主要教科の授業時間増に伴い、11年度から授業時数が削減された経緯がある。専門家は「学力、意欲向上のためにも時間を増やすべきだ」と指摘している。【澤圭一郎、三木陽介】
◇専門家「拡充を」
昨年4月に全国の小学6年と中学3年を対象に実施した全国学力テストの成績と、学テと同時に実施したアンケート調査で、探究的な総合学習との相関関係を文部科学省が初めて分析した。「自分で課題を立てて情報を集めて整理し、調べたことを発表するなどの学習活動に取り組んでいるか」を聞いたところ、小学校では国語A(基礎問題)の平均正答率は「当てはまる」と答えた児童が68.8%だったのに対し、「当てはまらない」と回答した児童は54.8%で、14ポイントの差があった。また、同B(応用・活用問題)も、56.4%と38.6%で、18ポイントも差がついた。算数も同様の傾向だった。
中学校を見ると、数学Aの平均正答率では、総合学習の探究活動に取り組んでいる生徒が68・5%、そうではない生徒は59・5%。同Bも47・4%と37・3%で、それぞれ9ポイント、10ポイントの差があった。国語も同様だった。
学習意欲について聞くと、総合学習で探究活動に取り組んでいる学校の児童生徒ほど、国語や算数・数学の勉強が「好き」「大切と思う」「役に立つ」と回答した数が多かった。
学力テストの結果が全国トップレベルの秋田県では、総合学習の探究活動に取り組む児童生徒の割合が、全国平均よりも20〜30ポイントも高く、平均正答率も5〜10ポイント高かった。
分析に当たった文科省の田村学・教科調査官は「総合学習と学力の相関が今回、初めて明らかになった。『何のために学校で勉強するのか』という子供の問いにも答えることができる学習で、学びの動機付けになることから教科学習の成績も良いといえる」と話す。