とうとう15位にまで落ちてしまった。
7月末、セレッソ大阪はサガン鳥栖に0-1で敗れ、これでW杯中断を挟んで公式戦6試合勝ち星なしの2分4敗。J2降格圏の16位のヴァンフォーレ甲府とは勝ち点差ゼロだ。シーズン開幕前は優勝候補とまで言われたセレッソ大阪だが、ヒタヒタとJ2の足音が聞こえてきている。なぜ、こんなことになってしまったのか。
昨年リーグ4位でACLの出場権を獲得したクルピ監督の後任として、ランコ・ポポヴィッチが監督に就任した。日本代表組の山口蛍、柿谷曜一朗に加え、ディエゴ・フォルランが加入し、戦力も充実。ショートパス主体のサッカーで、まずまずのスタートを切った。
ところが4月に入ると、なかなか勝ち切れなくなった。相手に研究されたことに加え攻守に単純なミスが目立ち、フォルランの調子も上がらなかった。さらにリーグ戦とACLの過密日程で選手のパフォーマンスが落ちていく。
4月23日ACLの山東魯能戦、ポポヴィッチはついに守備重視の3バック(実際は5バック)の採用を決断。2、3回の練習のみで博打的な試みだったが思いの外うまくいき、結果が出た。つづくリーグ戦の神戸戦でも3バックを採用し、それがメインシステムになった。ポポヴィッチは、クルピが完成させた4-2-3-1を放棄したのだ。
柿谷のサイド起用で、必殺のゴールパターンを失った。
その反動は大きかった。全体的に守備の意識は高まったが、セレッソらしい攻撃や積極性が消えた。最も象徴的だったのが柿谷だろう。昨シーズンは1トップで21得点をあげたが、3バックではサイドが主戦場になった。サイドで自陣深く戻って守備をすることが多くなり、「伝家の宝刀」とも言える縦パス1本から柿谷が抜け出すゴールパターンがほとんどなくなった。
本人は「守備をしてチームに貢献することも重要なこと」と割り切っていたが、重要な得点パターンを欠いては相手に零封される試合も増えてしまう。W杯中断前までの13試合中、得点ゼロで敗れたのは4試合。柿谷のJリーグ今季初ゴールも11節の名古屋戦までかかっている。
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