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長寿命な「フロー電池」の革新的EV、欧州で公道走行認可

革新的な「フロー電池」で走るEVが、ヨーロッパで公道走行を認可された。開発したNanoflowcell社によると、航続距離は最長600km、最高時速は350kmだという。

 
 
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TEXT BY OLIVIA SOLON
PHOTO BY NANOFLOWCELL
TRANSLATION BY MIHO AMANO, HIROKO GOHARA/GALILEO

WIRED NEWS (UK)

革新的な電池システムを使用する電気自動車が、ヨーロッパの公道での走行を認可された

プレスリリースによると、Nanoflowcell社のシステムは、4カ月前に開催された「ジュネーヴ・モーターショー」で試作品が初めて公開されたが、今回、ドイツの認証機関TUV-SUD(テュフズード)によって、ドイツの公道、ひいては欧州全体での公道使用が認められた。

Nanoflowcell社が開発したEV「Quant e-Sportlimousine」(クアントeスポーツリムジン)は、独自開発した小型のフロー(流動)電池(イオンの酸化還元反応を溶液のポンプ循環によって進行させて、充電と放電を行う電池)である、「nanoFLOWCELL」を動力とする。

フロー電池では、2種類の化学物質(通常は金属塩)が電池内の液体に溶けていて、膜で隔てられている。膜ではイオン交換が起こるが、液体自体は混ざらない。電池の充電中は、電気エネルギーによって、液体の一方で化学的還元反応、もう一方で酸化反応が起こる。電池の使用中には逆の反応が起こる。

Nanoflowcell社によると、nanoFLOWCELLではこのプロセスを非常に効率的にしたため電池を小型化でき、試作車の航続距離は最長600kmになったという。

 
 
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