塩村あやか議員への都議会でのセクハラヤジが話題になっています。
この「セクハラ発言酷い!」から様々な論点が提示されていますが、当初の論点が分散し、状況が複雑化して本来問題にすべき問題が雲散霧消してしまいそうな勢いなので、整理してみたいと思います。
■散見された論点・問題提起
①セクハラヤジは捏造・勘違い疑惑
セクハラヤジは報道の際に捏造・勘違いがあったのではないか、本当はそうは言ってなかったのではないか、という問題提起です。
・「自分が/早く結婚したほうがいいんじゃないか」は、「自分が」「早く」は「みんなが」の聞き間違いで、ヤジは「みんなが」=「みんなの党」に対するヤジだった
→「みんなが」=「みんなの党が」となる理屈が理解できません。
ただ単に「みんなが」って言う話では文脈が合いません。
僕は「自分が早く結婚したほうがいいんじゃないか」に聞こえました。
・「産めないのか」という発言は「自分が産んでから」の聞き間違いだった
→だとしたら何なのでしょうか。どちらにしろ暴言です。
②塩村あやか議員個人の問題
・から騒ぎ出演時など過去の発言・経歴に問題があったのではないか
→テレビのバラエティ番組の発言を都議会という政治の場の発言を同列に並べることが間違いです。
ってかこれ持ち出す発想がゲスい。
ってかこれ持ち出す発想がゲスい。
仮に、過去の経歴に傷があったとして、だからと言ってそういう人に対する言葉の暴力が肯定されるはずもありません。
・あの程度でうろたえていては、議員としての自覚・資質がかけているのではないか
→個人の問題に矮小化。論点ずらし。それより大事な問題があるでしょう。
③そもそもヤジ自体が問題。ヤジを禁止すべき。
→普通に国会中継などでもヤジが飛んでいるのは当たり前なので、今回の一件を持って「ヤジはけしからん」と突然政局を作り出すのはどうかと思ったのですが、ヤジというか非公式発言はそもそも都議会では禁止されてるのですね。
この問題はちょっとわからないので保留。
④鈴木議員への処分
→僕もこのセクハラヤジは酷いと思いました。発言者は何らかの処分が降されてしかるべきだと思いました。
しかし、今回の問題は鈴木議員を処分すれば解決、おしまいという話ではありません。
change.orgの署名欄には問題議員を非難するやたらと正義感溢れるコメントを書いてる人がいますが、これはヘタ打った人を安全地帯から血祭りにあげたいだけの炎上クラスタのやることです。
change.orgの署名欄には問題議員を非難するやたらと正義感溢れるコメントを書いてる人がいますが、これはヘタ打った人を安全地帯から血祭りにあげたいだけの炎上クラスタのやることです。
今回の件を個人の問題に矮小化すべきではありません。
今回の事件の落としどころ
重要なのは、あのヤジが紛れもない言葉の暴力だったってことです。
本当に議論すべきは、あのような発言が出てしまう文化・背景・価値が問題があることを共有し、今後どのように少子化問題の解決を合意形成していったらいいか、ということでしょう。
本当に議論すべきは、あのような発言が出てしまう文化・背景・価値が問題があることを共有し、今後どのように少子化問題の解決を合意形成していったらいいか、ということでしょう。
今回の発言の後ろにある背景には、このような社会の現実があるのです。
今後必要なことは「早く結婚しろ」「産め」などの発言が女性に対する暴力・侮辱になるることを社会で共有し、今後そのような暴言を差し控えて少子化対策の議論を建設的に行えるような土壌を形成していくことだと思います。