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国際
首相失職 タイ国内対立に拍車…双方がデモ呼びかけ
2014.5.7 21:27
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【シンガポール=吉村英輝】タイ憲法裁判所による7日の違憲判決で、反政府デモの辞職圧力に最後まで抵抗してきたインラック首相がついに失職した。タクシン元首相派と反タクシン派との間の国家を二分する対立が一層深刻化するのは確実だ。
「どのような地位に就こうと、国民のために働き続ける」
インラック氏は失職後に行った記者会見に灰色のスーツと桃色のスカーフ姿で臨み、淡々とコメントした。タイ初の女性首相としての2年9カ月と2日の任期について、「誇りに思う」とも述べた。
憲法裁判決では公職追放を免れたインラック氏だが、ほかにも国家汚職追放委員会が、コメの買い上げ制度をめぐり8日にも告発を検討しており、その政治生命は危機的状況にある。
政権与党のタイ貢献党は憲法裁判決について、「政権の力を奪おうという陰謀だ」との声明を発表。支持者に平和的デモを呼びかけ、7月20日に予定されるやり直し総選挙で形勢逆転を狙う。
タクシン氏の側近で、インラック氏とともに失職したスラポン副首相兼外相は判決を前に「違憲となれば、政府支持派の集会が暴力に発展する」と警告するなど、死傷者を伴う衝突の再発も懸念される。
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