ムン氏の勝因 新しい政治望む国民が支持

ムン氏の勝因 新しい政治望む国民が支持
9日、投票が行われた韓国大統領選挙で、公共放送KBSは革新系の最大政党「共に民主党」のムン・ジェイン(文在寅)氏の当選が確実になったと伝えました。ムン氏が勝利した背景には、罷免されたパク・クネ(朴僅恵)前大統領を厳しく批判し、政権交代が必要だと訴えたことでこれまでの政治に失望し、新しい政治を望む国民から幅広い支持を集めたことが挙げられます。
ムン氏は、パク前大統領の弾劾を求める大規模な集会に参加して先頭に立って前大統領を罷免に追い込んだとして、特に若い世代やソウルや首都圏の無党派層から人気を集めました。

選挙戦では、現在、韓国最大の政党「共に民主党」の組織力を生かして革新系の支持層を固めたほか、ノ・ムヒョン(盧武鉉)政権で秘書室長を務めた政治経験などもアピールし、「自分こそ大統領になる準備が最も整っている」と強調し、幅広い層の支持を集めました。

選挙運動の期間中、北朝鮮が弾道ミサイルの発射など挑発を繰り返すと、北朝鮮に融和的な姿勢を示すムン氏に対して他の候補から批判が集まりました。しかしムン氏は、過去9年間の保守政権が北朝鮮に核やミサイルの開発を許したと主張し、政策の転換が必要だと訴えて批判をかわしました。