大雨で川が増水 54人取り残されるも全員救助 沖縄

大雨で川が増水 54人取り残されるも全員救助 沖縄
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5日午後、大雨の影響で、沖縄県の名護市と大宜味村の川で水位が急激に上昇して合わせて54人が川の対岸に取り残され、これまでに全員が救助されました。警察によりますと、けが人はいないということです。
5日午後2時半ごろ、沖縄県名護市を流れる源河川の上流で、「増水して取り残されている人がいる」と通報がありました。

午後に降った大雨の影響で川の水位が急激に上昇して、合わせて21人が対岸に渡れなくなって取り残され、警察などによりますと、これまでに全員が救助されたということです。

午後5時すぎにNHKが上空から撮影した映像では、茶色く濁った川の対岸に数人が取り残され、助けを求めて手を振っている様子や、消防が対岸にロープを渡して救助活動を進めている様子が確認できました。

また、警察によりますと、名護市に隣接する大宜味村の平南川でも大雨の影響で増水し、幼い子どもを含む33人が一時取り残されましたが、午後6時までに、全員が救助されたということです。いずれの現場もけが人はいないということです。

気象庁によりますと、5日の沖縄本島地方は湿った空気の影響で局地的に雨雲が発達し、午後2時40分までの1時間に、沖縄県が名護市に設置した雨量計で56ミリの非常に激しい雨が観測され、気象台は名護市に大雨洪水警報を出していました。

平南川はふだんは水量が少ない川

源河川は、自然に囲まれて川遊びやキャンプなどを楽しむことができる沖縄本島北部の人気観光スポットとして知られています。また平南川は、ふだんは水量が少なく、この時期は川の中を歩いて上流の「ター滝」と呼ばれる滝を目指す人が訪れるということです。

「天候に気をつけながら川を楽しんで」

大宜味村の平南川で救助活動にあたった国頭地区消防本部の前田潤一署長は「増水が激しく、深いところでは水深が2メートル以上あった。取り残された人たちは歩いて川を渡れる状態ではなく救助隊としてもなかなか到着するのが難しい状況だった。夏になると突発的なゲリラ豪雨もあるので、天候に気をつけながら川を楽しんでもらいたい」と話していました。