宇宙ごみの問題解決へ 国際的なルール作りを

宇宙ごみの問題解決へ 国際的なルール作りを
使い終わったロケットや人工衛星などが、新たな宇宙開発の妨げとなる「宇宙ごみ」の問題が深刻化する中、対策を話し合う国際会議が2日、東京で開かれ、新たなごみを生み出さないようにする国際的なルール作りが早急に必要だという指摘が相次ぎました。
この国際会議は内閣府が開いたもので、日本やアメリカ、ヨーロッパなどの宇宙機関の担当者など、およそ300人が参加しました。

この中で、国連で宇宙ごみの問題を担当している、南アフリカ・ケープタウン大学のピーター・マルティネス教授は、今後、世界各国で民間企業による人工衛星の打ち上げが活発化する見通しとなっていることを踏まえ、人工衛星が新たなごみにならないような技術の開発とともに、国際的なルール作りが早急に必要だと指摘しました。

また、外務省の齋藤敦宇宙室長は、宇宙ごみの対策はそれぞれの国がバラバラに行っても効果が少なく、多くの国で協力し合う態勢作りが欠かせないと指摘しました。

秒速7キロで地球の周りを回り続ける「宇宙ごみ」は、大きさが10センチ以上のものだけでも2万個余りに上り、運用中の人工衛星や宇宙船に衝突しないか大きな脅威となっています。

格安な超小型衛星の登場で、民間企業の関心も高まる中、「宇宙ごみ」の問題を解決できなければ、安全に宇宙開発を進められなくなると懸念が広がっています。