南アフリカ 黒人住民「移民に仕事奪われた」とデモ

南アフリカ 黒人住民「移民に仕事奪われた」とデモ
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南アフリカの首都プレトリアで、貧しい黒人の住民が、ほかのアフリカ諸国などから移り住んできた人たちに仕事を奪われたなどとして、移民排斥を訴えてデモ行進を行い、一部で暴動も起きて、警察隊と衝突する事態となりました。
デモ行進は1000人近くが参加し、南アフリカの首都プレトリアの中心部などで24日に行われました。

参加者の多くは地元の貧しい黒人たちで、「移民のせいで仕事が奪われた」とか「外国人が多くなって犯罪も増えた」と言って、アフリカのソマリアやナイジェリアなどから移り住んできた移民の排斥を訴えていました。

集まった住民の一部が暴徒化し、移民の人たちが経営する商店などを襲撃したほか、警察隊とも衝突し、警察が暴動鎮圧のために催涙弾を発射する事態となりました。

また現場では、移民排斥を求める地元の住民たちと、商店などが襲われた移民の人たちが、警察隊を挟んでにらみ合い、緊迫した状況も見られました。

南アフリカでは2年前にも移民の排斥運動が起き、このときは各地で移民が襲われ、死傷者が出るとともに、数千人が避難しました。

南アフリカは、ほかのアフリカの国々よりも大きく発展し、外国から多くの移民が移り住んできていますが、最近では国内経済が停滞し、高い失業率も続いていて、職に就けない多くの黒人が貧しい生活を強いられているため、移民に対する不満を募らせています。