WBOスーパーフライ級王者の井上尚弥(大橋)は、挑戦者で元WBA王者の河野公平(ワタナベ)に6回TKO勝ちし4度目の防衛に成功した。

 IBFライトフライ級王者の八重樫東(大橋)はサマートレック・ゴーキャットジム(タイ)に12回TKO勝ちし2度目の防衛を果たした。

 ロンドン五輪金メダリストの村田諒太(帝拳)はプロ12戦目のノンタイトル10回戦で3回KO勝ちした。


ダブル世界戦

◆WBOスーパーフライ級タイトルマッチ12回戦

◇東京・有明コロシアム


井上尚弥(23=大橋、同級王者)6回TKO河野公平(36=ワタナベ、元WBA王者)

【2回】右フックの連打で激しく攻める河野に対し、井上はガードをかためながら左右のボディーを確実にヒットさせる

【4回】残り10秒。井上は、足が止まり始めた河野に左右のフックを浴びせラッシュをかける

【5回】井上は右のショートアッパーをヒットさせ、右手をグルグル回す。河野は残り1分30秒すぎ、ガードの下がった井上の隙を見逃さず左右のフックで応戦し一瞬井上がフラリとするシーンも

【6回】井上はゴングとともにラッシュ。最後はカウンターから左フックで2度のダウンを奪ってTKO勝ち。4度目防衛に成功

<井上コメント>

「河野さんはタフだとわかっていた。最後のパンチは作戦通り。(応援してくれた家族に)前回の試合終わってから家族でゴタゴタがあったけど、そんな中、支えてくれたのが家族だった。(防衛戦まで)いい形で練習できた」

6回、河野(後方)にTKO勝ちした井上尚は笑顔でガッツポーズ(撮影・たえ見朱実)
6回、河野(後方)にTKO勝ちした井上尚は笑顔でガッツポーズ(撮影・たえ見朱実)
5回、河野(右)に強烈なパンチを見舞う井上尚(撮影・江口和貴)
5回、河野(右)に強烈なパンチを見舞う井上尚(撮影・江口和貴)

◆IBFライトフライ級タイトルマッチ12回戦

◇東京・有明コロシアム


八重樫東(33=大橋、同級王者)12回TKOサマートレック・ゴーキャットジム(32=タイ、同級8位)

【12回】左のボディーブローで相手のスタミナを奪ってきた八重樫は、ファイナルで左右のストレートを連打、相手の顔面に次々とヒットさせた。ダウン寸前の相手だったが、レフリーストップでTKO勝ち

<八重樫コメント>

「もっと早く詰められたけどやりにくった。(12回は)陣営からゴーサインが出た。しっかり倒せてよかった」。子供3人とリング上で喜びを分かち合った八重樫は「この子たちと(合宿で)1カ月離れていたので今はうれしい」

9回、サマートレック(左)に強烈なパンチを見舞う八重樫(撮影・江口和貴)
9回、サマートレック(左)に強烈なパンチを見舞う八重樫(撮影・江口和貴)

ノンタイトル

◆ミドル級ノンタイトル10回戦

◇東京・有明コロシアム


村田諒太(30=帝拳、IBF、WBO3位)3回KOブルーノ・サンドバル(25=メキシコ)

【3回】残り40秒。村田は左ジャブをカウンターであわせて、コンビネーションから強烈な右ストレートを相手顔面にヒット。相手からダウンを奪い10カウント

<村田コメント>

「1年半ぶりの(国内)試合で判定ならボロクソ言われると思っていたので安心しています。(KOの場面は)相手がスリップと言っていたので心配したけど拳の感触はあった。今日の相手に勝てて自信になった。世界チャンピオンになりたい」

3回、ブルーノ・サンドバル(左)にパンチを決める村田(撮影・たえ見朱実)
3回、ブルーノ・サンドバル(左)にパンチを決める村田(撮影・たえ見朱実)