フィリピン大統領 米軍の撤退要求 援助見送りに反発

フィリピン大統領 米軍の撤退要求 援助見送りに反発
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フィリピンのドゥテルテ大統領は、みずからが進める強硬な薬物対策を理由にアメリカ政府系の援助機関がフィリピンへの開発援助を見送ったことに反発し、アメリカ軍の国内からの撤退を求めていく考えを強調しました。
フィリピンでは、ドゥテルテ大統領が麻薬などの違法薬物の撲滅を掲げて強硬な取締りを進め、ことし6月の就任以降、2000人余りが警察に殺害されていて、アメリカ政府系の援助機関は人権に対する懸念を理由にフィリピンへの開発援助を当面、見送ることを決めました。

これについて、ドゥテルテ大統領は17日の記者会見で、「われわれはアメリカを必要としていない。いつでも中国などから支援を得られる」などと述べ、強く反発しました。

そのうえで、ドゥテルテ大統領はフィリピンに展開しているアメリカ軍について、兵士らの法的な地位を保障する協定を廃止し、国内からの撤退を求めていく考えを強調しました。

ドゥテルテ大統領はみずからが進める薬物対策を批判しているオバマ政権に対して反発を繰り返していますが、トランプ次期大統領との関係構築には意欲を示していて、まずは、来月発足するトランプ政権の出方を見極めようとするものとみられます。