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 韓国の憲法裁判所は24日、「不特定多数の人の目に触れる場所で公然と裸身を過度にさらしたり、隠すべき場所を出したりして他人に羞恥(しゅうち)心や不快感を与える人」を罰すると定めた軽犯罪処罰法の一部について、「わいせつの感じ方は人によって違う」などの理由で違憲とする決定を下した。

 憲法裁判所の決定によれば、韓国南東部、慶尚南道梁山(キョンサンナムドヤンサン)市の梁山警察が昨年8月、自宅近くの公園で日光浴のために上半身裸になった市民に対して、この法律を適用して罰金を科した。被告が罰金を払わないでいたところ、蔚山(ウルサン)地方裁判所は同年9月、5万ウォン(約5千円)の支払いを命じた。

 憲法裁判所は「不快感を与える身体の場所は人によって違う」「最近は若干の露出行為は、個人の趣味や個性、思想や主張の手段として認識されている」と指摘。「他人の法的利益を害さない行為まで処罰する恐れがある」として、同法の規定が憲法の定める「罪刑法定主義」に違反するとした。(ソウル=牧野愛博)

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