【11月20日 AFP】スイス空軍のF/A18戦闘攻撃機2機が18日午後3時(日本時間同日午後11時)すぎ、ロシアの公用機に接近して「通常の確認」を実施したと、スイス軍の報道官が明らかにした。

 ロシアの公用機はペルーの首都リマ(Lima)で開催のアジア太平洋経済協力会議(APEC)に出席するロシアの代表団と記者を乗せて飛行していた。

 スイス軍のダニエル・ライスト(Daniel Reist)報道官は、これは「当該機の識別の確認」を目的としたもので、国連(UN)の専門機関「国際民間航空機関(ICAO)」の規則で定められている手順だと述べた。

 ライスト報道官は、スイス空軍は同様の確認を毎年300~400回実施していると述べたが、ロシア当局は驚きを示し、スイス政府に対し説明を要求した。

 スイス領空を飛行するロシア機が同様の措置を受けたのはこれが初めてではない。ロシア政府は2015年10月、スイス・ジュネーブ(Geneva)に向かうロシア政府の代表団を乗せた輸送機にF/A18戦闘攻撃機1機が接近したことについてスイス大使に抗議した。

 これを受けてスイス政府は謝罪したが、事前にロシア当局に通知していたと釈明。ロシア外務省はスイス側の公式な説明には納得していないと発表していた。(c)AFP