さて、みんな大好物?のスカイライン行ってみましょ(^^;
今回取り上げるのは6代目R30、これも7さすがに生廃から30年を過ぎましたんでさすがに見れなくなりましたよね、かつてはこれもゴロゴロいましたし2000年代になっても結構見れましたが現在は既に旧車扱いになって暫くになりますしただでさえ他車より比較的プレミア価格が付くのが早いスカイライン、R30はおろか現役時あれほど不評だったR31ですらビックラ価格になってますしね、R30の場合FJ20のRSが現存は殆どだと思いますが今回はL20を搭載するこのモデルです!
⇒『昭和58年(1983)6代目R30型スカイラインHT2000ターボGT-E・S ポール・ニューマン・バージョン』!!
PNV(ポールニューマンバージョン)、R30のキャラクターをやっていた故ポールニューマン氏の名前を頂いた特別バージョンでして当時、メインをすっかり新エンジン搭載のRSにすっかり持っていかれたGT系(L20)にデビューさせGT人気の復権を目論んだモデルとも言えましょう。
当時L20なんてもう前時代のエンジン扱い、トヨタはとうに旧来のM型エンジンから新世代の直6、1G型を幅広く設定していた同時期に日産は当時で20年近く造るL20が未だメインの直6、完全に時代遅れ感満載でトヨタが新開発エンジンに”LASER”の名前を付けて大々的に売り出しており日産もCA型等当時の新開発エンジンに“PLASMA”と名付けて展開、しかしこの中に何故か古いL型も数えられておりマニアから失笑を買いましたってけ(笑)
いや、確かに新コンピューターシステム等様々な改良でL型も格段に進歩はしていましたが排ガス規制以後に新設計された1Gと較べると明らかにそのフィーリングは前時代、L20の良点であった重厚な音質、頑強な造りそのものがもう古臭いとしか評価されない時代でしたしね、そのフィーリングは排ガス規制の洗礼を受けた以後のトヨタM型よりは良かったものの1Gと比較すると目も当てられない参上、そんなL20を新エンジンとは!と半ば呆れられていた感じ…
85年にRB型という新直6が出るまで日産は何としてもL20/28で頑張らなきゃならずそんな中での苦肉の策、外見と装備を派手にして古臭いエンジンを隠すようにした「マヤカシモデル」とも言えなくもないPNV、こんな事書くとまたみんカラ当たりにいるスカイラインキチガイの下らんイラスト売りにクレーム受けそうですがリアルに当時を知る世代ならばこの意味合いは理解できる筈なのであえて言わせてもらっちゃいますw
ポールニューマン氏は当時シブいしカッコいいし氏の名が冠されたPNV、スポ根度の目立つRS系と較べると当時GX61/71マークⅡに代表される“ハイソカー”ブームに擦り寄る?高級バージョン、2トーンの特別色やポールニューマン氏のサインが記されるFr/Rrは特別なスカイライン的オーラはありましたが心臓がL20ではねー、RSを上回る魅力はなかったですしスカイラインとしては軟弱と腹立つ?モデルでした、個人的には。
↓この“サイン”に憧れて手にしたファンもいるんかな!?!?
確かに見た目はRSにない高級感を醸し出していましたがそんなに高級感欲しいならローレルも、それこそマークⅡやチェイサー、クレスタを選べばいいだけでこれを出してR30にとってそんなに意味はなかったとは思いますがこのハイソブームはスカイラインの行く末に大きく影響を与えたのも事実、このPNVの延長が次期型のR31スカイラインでハイソ路線に完全に舵を切り大ブーイングを受けたのは承知の通り、慌てて後にHTに代わる2ドアクーペで旧来のファンに訴求したのも見ていて滑稽でした。
日産はこの時期、ことごとくトヨタに後れを取っており1GvsL20でもそうですが4ATの普及もトヨタは70年代から当たり前に展開していたのにも関わらずセドリックですら80年を過ぎてやっとラインナップ(それまでは3AT)、この時の遅れが現在の両者の立ち位置差に現れているといっても過言ではないでしょう、中身の遅れをいくら外観や装備を着飾ってもトヨタに太刀打ちできずこの時期、日産が凝っていたこのPNVのようにキャラクターをグレードに持ってくる「ジャックニクラウスバージョン(グロリア)」「ジバンシーバージョン(ローレル)」等を思い起こすと日産の悲壮を感じたりしますネ。。。
↓“〇〇バージョン”の一角を担ったR30ポールニューマンバージョン
PNVは83・10に追加、この年8月にMCが施されていますので後期型になってラインナップされたもので15インチアルミホイール、ブロンズガラス、専用ステッカーを装備していました。
さて、現車を見てみましょう。
指名買いではもうまず探せないモデル、上述の通りR30の時代はRS系がメインでしたのでそもそもL20のGTはそうは売れておらず再販も1~2度で潰されるケースが殆ど、従ってGT系は残っているのも少なくその中でPNV、今や希少です!
↓実走3万km台、総評3.5は素晴らしい評価!
出品票によれば機関面の不具合はない様子、内外装Cというのも年式からしたら高評価、30年超えのモデルでC評価というのは経年劣化以外に不良個所はなし!というレベルなのでこれもマニアの保護、愛情が行き届いた個体である事は間違いなし。
↓ダッシュ割れやシート汚れもなく手入れの良さをパッと見でも分かる室内
外装はややカスタマイズされオリジナルではないながら非常に綺麗、大傷大凹もなくこのままで充分乗れるレベルでイベント出動もこのままイケる感じですね。
↓個人的にはフェンミやホイールアーチ、バックパネルのストライプは何とかしたいですが非常に綺麗な状態!
ある意味スカG人気の基礎となったハコスカ(C10系、3代目)から搭載されていた伝統のL20の最後のモデルがこのR30ですからね、排ガス規制以前ではそのシャープさといいい頑強さと改造に対する懐の深さにマニアも多く存在したL型エンジンのスカイラインこそが本筋でしょう、FJやRBなんてのは邪道なんて出た頃は言われてましたしそんな古い世代には手にしたい1台かもしれません。
↓ハコ→ケンメリ→ジャパンから続くいにしえのスカG、R30が最後だった気がします。
出品は東、落札額はもう少しで3桁って勢いでこれも底値の時代知ってるので驚きです!
RSは底値になっても一桁ってのは記憶にないですがL20のGT、ZやCAのTIなんてのは確実に桁車の時代もあったのですがさすがスカイラインですね、これもマニアにより永遠に?大切にされる事でしょう(^O^)/