ロシア極東地域のインフラ整備検討で日ロが一致

ロシア極東地域のインフラ整備検討で日ロが一致
モスクワを訪れている世耕ロシア経済分野協力担当大臣は、4日、ロシアで極東地域の開発を担当する閣僚と会談し、極東地域がアジア向けの輸出拠点となるよう港や空港などインフラ整備の検討を共同で行っていくことで一致しました。
日本とロシアの経済協力プランを具体化させるためモスクワを訪れている世耕大臣は、4日、ロシアで極東地域の開発を担当するガルシュカ極東発展相と会談しました。
この中でガルシュカ極東発展相は「日本が極東への投資に関心を示していることを高く評価している。今の状況は、日ロの協力が広がっていく始まりだと考えている」と述べました。
これに対して、世耕大臣は「12月の日ロ首脳会談に向けて成果を出すため、提案いただいた18の案件を含め、極東地域の開発について議論したい」と述べ、経済協力プランの具体化に向けた作業で極東開発に関する案件を重視していく考えを示しました。
また、会談では、極東地域がアジア向けに農産品や工業品を輸出する拠点となるよう、港や空港など必要となるインフラ整備の検討を共同で行っていくことで一致しました。

「極東地域発展への日本の協力が関係改善に重要」

世耕ロシア経済分野協力担当大臣と会談したロシアの極東開発を担当するガルシュカ極東発展相は、会談の冒頭、「ロシア極東地域における現在の日ロの協力は始まったばかりの水準だ」と述べ、産業育成が遅れている極東地域の発展への日本の協力が日ロ関係の改善に重要だとする考えを強調しました。
ロシア極東発展省は、先月、日本側に、ハバロフスク国際空港の近代化や炭鉱の共同開発など投資額総額が日本円にしておよそ1兆6000億円を超える18のプロジェクト案件を提案していて、日本の投資や技術協力を求めています。
世耕大臣との会談のあと、ガルシュカ極東発展相は記者団に対して、「日ロの協力プランが速いスピードで進行していることを確認することができた。12月の首脳会談に向けて、何をどのように実現するのか、作業部会などで準備を加速させる」と述べ、来月のプーチン大統領の訪日に向けて極東地域における協力プランが具体化されることに改めて期待を示しました。