1. 日本新聞協会トップページ
  2. すべてのヘッドライン
  3. 顔写真の提供要請へ 誘拐報道協定巡り 改正個人情報保護法で意見【編集委員会】

顔写真の提供要請へ 誘拐報道協定巡り 改正個人情報保護法で意見【編集委員会】

 第772回編集委員会は10月17日、山形市の山形グランドホテルで開かれ、改正個人情報保護法のガイドライン案に対し意見書を出すことを決めた。誘拐報道協定の運用を巡り、被害者の顔写真の提供を警察庁に求めることとした。

 編集委は8月、同法の施行令・規則案に対する意見募集に応じ、報道機関への情報提供が法の適用除外であることを指針案に明記するよう求めた。個人情報保護委員会(堀部政男委員長)が今月4日に公表した指針案には、報道機関の適用除外に関する記述が盛り込まれている。

 編集委は併せて「要配慮個人情報」に含める範囲の限定や、個人情報提供先の記録義務についても報道機関が相手の場合は例外であることを記すよう求めたが、反映されなかった。

 個人情報保護委は指針案への意見を11月2日まで募集している。人権・個人情報問題検討会で検討を進め、あらためて意見を提出する。

 警察庁はこれまで在京社会部長会との懇談で、誘拐報道協定締結時は公開手配する場合を除き、被害者の顔写真を提供しない方針を示してきた。

 誘拐報道協定の締結中は、被害者の生命に危険が及ばないよう取材・報道を自制する。警察は協定期間中、報道機関に詳細な捜査情報を伝える。この合意にもかかわらず、被害者側の意向やプライバシー保護を理由に情報を出さないのは不合理で、被害者の匿名発表につながりかねないとして、顔写真提供を警察庁に再度申し入れることとした。在京社会部長会に対応を委嘱する。

 このほか新聞著作権小委員会から、教材のデジタル化を巡る著作権法改正の動きについて報告があった。

ページの先頭へ