知事の記者会見
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平成28年3月7日(月) 午前10時
1.

知事発言

(1)

三河地域の障害児者支援の拠点となる「愛知県三河青い鳥医療療育センター」のオープンについて

【知事】  おはようございます。3月7日の月曜日、定例の記者会見を始めさせていただきます。
 三河青い鳥医療療育センターのオープンについて御報告をいたします。
http://www.pref.aichi.jp/soshiki/shogai/mikawaaoitori.html
 県立の肢体不自由児の施設であります第二青い鳥学園は、開園から50年余り経過をし、建て替えが必要でありました。そして、三河地域に不足する重症心身障害児者の医療支援機能の充実を図るため、平成26年3月から、その移転改築を進めてまいりました。
 この度、岡崎中央総合公園内に施設が竣工いたしまして、名称も「三河青い鳥医療療育センター」に変更の上、平成28年4月1日から診療を開始する運びとなりましたので、御報告をいたします。
 診療開始に先立ちまして、3月27日の日曜日、午後1時から、新センター1階講堂におきまして、地元関係者、医療療育関係者をお招きし、開所式を執り行います。開所式は、指定管理者となります社会福祉法人恩賜財団済生会支部愛知県済生会と共催して行いまして、施設概要の説明、テープカットの後、施設内を見学していただきます。また、式典終了後には、地域の住民の方に対する内覧会を開催し、地域の皆様が利用しやすい施設にしていきたいと考えております。
 新たな施設は、現在の入所ニーズを踏まえて、肢体不自由児の病床を減らす一方、重症心身障害児者の入所3病棟90床を新設するとともに、短期入所、通所においても重症心身障害児者を受け入れていくことといたしております。
 資料をお配りしておりますので御覧いただきたいと思います。今申し上げたことが書いてありまして、1ページは開所式の状況、2ページは内覧会、そして施設の概要がございます。そして3ページがイメージパースでございますが、これを御覧いただきますと、緑豊かな岡崎中央総合公園内、岡崎市の武道館とか野球場がある山の上、その緑の多いところに、エントランスホールなどに県産材を利用いたしまして、外来部門の壁にホスピタルアートを描くなど、温かみのある空間づくりに配慮しているところでございます。
 そして、資料でございますが、2ページを御覧いただきたいと思います。施設的には、大分大きくいたしまして、敷地面積2万㎡、総事業費53.7億円をかけました。これまでの第二青い鳥学園と今回の三河青い鳥医療療育センターの施設の変更の比較がここにありますけれども、今までは岡崎市の一番東の本宿というところにありまして、肢体不自由児の入所施設ということでございました。この肢体不自由児の方の入所施設は120床の定員がありましたが、平成26年度で利用者が24人というところまで減っておりまして、要は実態に合わせて、これを50床にします。いわゆる肢体不自由児の方が医療ケアを受けながら入所しているというところが、これまでの第二青い鳥学園でありましたが、今回の重症心身障害児者の施設というのは、より医療的なケア、要は病院にして、まさに医療的なケアを、さらに濃厚に医療を必要とする、より重い、重度の方を受け入れるという形のものとして、今回3棟90床、これは新設という形で受け入れさせていただきます。
 今まで、西三河地域には、この重症心身障害児者の施設はありませんでした。したがって、今回新設という形でございまして、これは相当地元の方には喜んでいただけるのではないかと思っております。
 ですから、肢体不自由児50床と重症心身障害児者90床にして140床に増やし、そして通所も肢体不自由児と重症心身障害児のもので20人にし、医療的な機能を大幅にアップしたという形でつくったものでございます。
 場所は、岡崎市の土地でありますが、岡崎市の土地を無償で貸与いただきまして、整備するということでございます。整備地は、ちょうど山の反対側が岡崎市民病院で、道路がありますからすぐ隣ということと、それを、もうちょっと道路を行きますと、岡崎市福祉の村にもすぐでありますので、医療、福祉との連携が可能であるということ、交通の利便性も非常に高いということで、大いに期待したいと思っております。
 この施設の特徴は、医療と療育、療育というのは医療的配慮のもとでの育成ということでありまして、医療及び療育の支援が必要な障害児と障害者を対象とした施設でありまして、医療法上の病院であるとともに、児童福祉法、そして障害者総合支援法上の事業所となっているところでございます。
 運営は、名古屋市の西区にあります青い鳥医療療育センター、昔の第一青い鳥学園を運営しております愛知県済生会に管理運営をしていただくことといたしております。
 名古屋市西区中小田井にある青い鳥医療療育センターと、この三河地域の三河青い鳥医療療育センター、これは両方とも県立でございますが、ここを中心に、先般1月に開所いたしました一宮の杏嶺会の一宮医療療育センターなどなどと連携をしながら、重症心身障害児者を支える人材のスキルアップを図っていきたいと思っております。
 そして、参考資料を御覧いただきたいと思います。これが今、愛知県内の重症心身障害児者の入所施設の配置計画、現行と今後の計画でありますが、これを見ていただきたいと思いますが、平成25年11月時点で、愛知県内の重症心身障害児者の入所施設は382床でございました。大変少ないということでありましたので、これを一気に増やしていく形でやりまして、私どもの愛知県では、この一宮市、それから春日井市のコロニーの再編整備による新築、そして岡崎市、それから今度豊川市という形で増やし、名古屋市さんも北区にティンクルなごやに90床をつくっていただいて、これで382床が694床ということで1.8倍になるということでございます。多くの方のニーズに合うことができるのではないかと期待をいたしております。
 これを見ていただきますとお分かりのように、既存の施設は、申し上げたように平成25年11月時点では四つの施設しかありませんでした。国立病院機構が名古屋市の名東区と豊橋市にあり、そしてあとは春日井市のコロニーと名古屋市の西区の県立の施設の四つだけでございましたけれども、それを再編整備し、新築して増やしていったということでございます。
 そして、更に今年の6月には、春日井市の心身障害者コロニーの再編整備による新重症心身障害児者病棟120床が、新たにオープンするということになります。そして、28年度中には、民間施設の二つ目として豊川市、これは小坂井町の県有地をお貸しして、信愛医療療育センター64床が整備されますので、1年後には1.8倍の694床になるということでございます。引き続き、こうした重度の障害のある方が、身近な地域で必要な支援を受けていただけるように、しっかりと取り組んでいきたいと思っております。
 なお、運営する済生会は全国にある済生会で、御案内のように全国には公的医療機関は日赤と済生会と農協の厚生連、この三つが民間でありますけれども公的医療機関の指定を受けて、全国に展開しています。
 公的医療機関とは何かというと、税法上認められたもので、利益を出してはいけないという、その代わり税金が安いという、そういう形でどんどんやっていただくということで、できているものの一つでございます。済生会は明治44年に天皇陛下から恩賜財団ということで財産を下賜されて、貧困にあえぐ方々の医療を無料で行う、いわゆる救貧病院と昔言われておりましたが、そういったものがずっと全国に展開されているものでございます。
 愛知県内には、私どもの青い鳥医療療育センターと、あと西区の栄生でリハビリテーテョン病院を運営いたしております。その二つでありますけれども、全国40都道府県で病院、福祉施設を運営している団体でございます。済生会の総裁は秋篠宮殿下、会長は豊田章一郎会長でございます。
 そして、今回の三河青い鳥医療療育センターについては、90床と50床ということでありますが、施設は全部できますが、まずは段階的に開所していきます。というのは、やはり、医師、看護師、マンパワーを確保するのが、ここが一番肝でございまして、こういう重度の心身障害者、重度の障害を持った方ですから、お一人当たり看護師1人という1対1のケアが必要でございますので、看護師をその分確保していかなければいけません。
 したがって、4月1日には、肢体不自由児の方は1病棟35床をオープンする。これは、今の第二青い鳥学園の方をそのまま持ってくるということでございます。
 それからもう一つ、重症心身障害者は1病棟36床をオープンいたしまして、その後、医師、看護師を確保しながら、毎年毎年オープンする病棟を増やしていくという形で、計画的に進めていこうと思っております。
 今現在は春日井市のコロニー、こばと学園におられる重症心身障害児者の方を、4月から6月にかけて20名引受けを行い、7月から順次、今三河地区で在宅でおられる方を受け入れていくという形で進めていければと思っております。
 一宮市にできた尾西の杏嶺会のものも120床ですけど、いきなり全部の120床は無理なので、まずは40床ぐらいで順次受け入れていくということでございます。こういう施設というのは、やはり、一遍に全部埋まるものではありません。それと、看護師の確保がそう簡単ではありませんので、そういう形で着実にやっていくということでございます。
 何にせよ、こういった形のものが、施設がオープンすることができたということは、大変うれしく思っております。多くの皆さんの御理解と御尽力のおかげだと思っておりまして、心から感謝を申し上げたいと思います。
 引き続き、こうした障害児者の医療福祉については、全力で取り組んでいきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
  
(2)

産業廃棄物処理業者への行政処分(改善命令)に係る動きについて

【知事】  もう既に先週来、御報告させていただいていることでございますが、ダイコーについて、この1週間の経過を申し上げたいと思います。
 2月29日の月曜日に、ダイコー株式会社に対して改善命令書を発出いたしました。ちょうど1週間前でございます。そして、そのダイコーから、3月3日付けで改善計画書が県に提出されました。その内容は、会社が休業状態で事業再開の見通しが立たず、自社による排出の予定はない。排出事業者に対しては廃棄物処理法第14条第13項に基づく処理困難通知書を発出する予定で、今後、排出事業者が行う回収に協力していく。本社及び関連保管場所においては、悪臭やハエ等の発生防止を図っていく、ということでございました。
 この処理困難通知書は、3月3日にダイコー株式会社が排出事業者宛てに送付したということも確認いたしております。私ども県に改善計画書が出たのと同時に、いわゆる廃棄物の処理を引き受けた排出事業所宛てに処理困難ですということの通知書を併せて3月3日付けで出したということで、そのことも確認をいたしております。
 廃棄物の撤去の着手期限は3月4日でございましたが、この処理困難通知書が3月3日に送付されたことから、この法律上の撤去に向けた作業に着手したものということで我々は認識をいたしております。
 今後、排出事業者により回収が行われる場合には、県職員がその作業に立会いをし、適切な回収、処理が行われることを確認していくことといたしております。現在、現場の状況は、尾張県民事務所が、本社及び関連保管場所、全部で4か所ございましたが、毎日巡回し、周辺の生活環境への影響の有無、そして回収作業について監視をしているところでございます。
 ダイコー株式会社からこの処理困難通知書が発出されたところは、保管を確認いたしました47社の排出事業者宛てに処理困難通知を発出したと聞いております。なお、その個別の事業者名は、この排出事業者からは明らかにしないようにという要請がダイコーに来ているということでございますので、私から申し上げるのは控えさせていただきたいと思っております。そして、排出事業者がまた回収に来た場合には、我々はその立会いをし、適切な回収処理が行われることを確認していきたいと思っております。
 引き続き、このビーフカツの横流し問題、食品廃棄物の横流し問題につきましては、法令に基づいて、適正に、厳正に対処していきたいと思っておりますし、周辺環境に悪影響が生じないように、我々としてはしっかりと対応していきたいと思っております。
  
(3)

海上の森の隣接地に建設された太陽光発電施設に係る動きについて

【知事】  海上の森隣接地における太陽光発電施設の建設についてということでございまして、この1週間の経過を申し上げます。
 2月26日金曜日に現地確認を行わせていただいて、事業者へ追加の指示いたしました。それが土砂流出防止柵の設置の延長、追加、そして不備のあった測量の再測量ということでございました。それについて、3月1日火曜日に農林水産部、建設部で現地確認を行いまして、指示どおり20m余りの防止柵が追加設置されていることを確認いたしました。そして再測量につきましては、3月2日水曜日に瀬戸市経由で事業者から測量図の提出があり、現在、その内容の確認を行っているところでございます。
 そして、ここに埋まっているのが廃棄物ではないのかということの確認ということでありますが、3月3日、このフジ建設株式会社から廃棄物処理法第18条に基づく回答がありまして、それによりますと、当地に敷設されたコンクリート等の破砕物は他社から購入、又は自ら破砕処理を行ったものでございまして、一般に路盤材等として建設工事に使用されるものを、太陽光発電施設の土地の地盤の安定等を目的に敷設したということでございました。こうしたことから勘案いたしますと、当該破砕物は廃棄物としては認められないということでございます。我々は、現在そういう認識をしているということでございます。また、この法律に基づく報告徴収では、廃棄物を埋めたことはないとの報告でありました。
 念のため、3月2日に、この太陽光発電施設の上流部、下流部において水質検査を行いましたけれども、その結果、重金属等は検出されず、異常は見られなかったということでございます。
  
(4)

西知多道路について

【知事】  一部報道等々で出ておりますが、西知多道路についての手続でございますけれども、西知多道路の施工につきまして、私どもとしては、これは大変な技術的にも難しい、そして事業費も大変かさむ難工事であるということでありまして、伊勢湾岸道路と名古屋高速東海線とこのジャンクションを更に増設して、そのまま西知多道路、産業道路に行く、そこからも乗り入れができるという形のジャンクションを施工していただきたいということです。
 そして、さらにその産業道路は、これは愛知県が今から50年近く前ですか、40数年前、昭和40年代ですね、整備した道路で、名古屋から東海市、知多市に行く名古屋港の埋立地のところ、大産業地帯を貫通する、まさに産業道路ということであります。それが大渋滞を起こしておりますので、4車線を6車線化にすると。用地はありますのでね、それを更に延伸をして知多横断道路にぶつけて、そのまま空港に行く。いわゆる中部国際空港へのダブルアクセスという形でかねてから要望をしてきたところでございますが、これが、この度、国から3月3日に、国の代行制度という形で、直轄事業でやっていくことにかなっているという、そういう評価の発表がございました。
 それを受けまして、私どもは3月4日に国土交通省に私の名前で、知事名で、その西知多道路に係る直轄調査に関する整備についての要請を正式にさせていただきました。
 今後、国土交通省の社会資本整備審議会において、国の評価と我々の要請を踏まえて、そのことが適正かどうかというのが評価をされると思っております。この審議会はそれぞれ各地区に小委員会がありまして、ここは中部地方小委員会というのが中部地方整備局にありますが、そこで評価をされ、そして国土交通省の本省において評価部会で評価をされて、それがOKだということであれば、新年度事業化になるということになっていくと思っておりまして、そういう手続を今進めさせていただいているということでございまして、引き続き、これはしっかりと取り組み、進めていければと思っております。
 概算でありますけど、西知多道路全部で1,400億円の事業費で、東海ジャンクションだけで約300億円の大規模事業ということでございます。今あるジャンクションを、それも伊勢湾岸という巨大な道路と名古屋高速がかかっているジャンクションを更に、もう一回、また同じジャンクションを巻いていくということでありますから、今あるところのすき間を縫って造っていくということで、大変な難工事になろうかと思いますが、是非、国の技術で、国の直轄で、一刻も早く進めていければありがたいということで、今要請の手続をさせていただいているところでございます。この点についても報告をさせていただきました。
2.

質疑応答

(1)

三河地域の障害児者支援の拠点となる「愛知県三河青い鳥医療療育センター」のオープンについて

【記者】  愛知県三河青い鳥医療療育センターは、段階的にオープンするとのことですが、全体のオープンの時期は決まっていますか。
【知事】  施設はこれででき上がりますから、あとは先程申し上げたように、医師、看護師の確保と、そして、それに合わせて入所者の募集をしていくということでございますので、今回2病棟、肢体不自由児を35床、重症心身障害者を36床で合わせて71床を開所し、そして、1年かけて来年は、肢体不自由児の35床を50床にする。そして平成31年の1月ですから3年後に、重心をもう一つ増やして、肢体不自由児50床と重心70床で120床にする。さらにその2年後、平成33年の1月ですかね、5年近く後になりますが、そこで肢体はずっと50床ですけれども、重心をもう1病棟オープンさせて合計で140床にするという計画ということでございます。その間に、医師、看護師を順次確保していくということにいたしております。
 医師も、当面4月からは6.4名のものを平成33年には10.8名にしなければいけませんし、看護師はこの4月は46名を、33年に92名にしなければいけないということで、やはり、こういう重度の方には、それも1対1、マンツーマンという形でのケアになりますから、その間、ある程度スキルを持った方を確保していくことになりますので、順を追ってやっていきたいということでございます。
【記者】  スキルのある医師や看護師の確保が難しい場合は、段階的なオープンの時期も遅れるということですか。
【知事】  それは大丈夫だと思います。
 言われるように、問題は入所者のニーズにもよってくると思うんです。確かに、今いきなりドンと全部、今申し上げたように、140床をドンとオープンしても、多分すぐは埋まらないと思うんですね。ですから、徐々に徐々に、そういう話を聞いて埋まってくる。もちろん、通所というか、通いの機能もつくりますしね。ですから、そういう意味で、そういった所を利用していただいた上で、やはり入所がしたいということですね。
 当面、通所でも20人の定員で受け入れることができますので、そうなりますと、通いでやってきて利用したいという方も出てこられるのではないかと思います。そういう意味では、少しずつ少しずつ。
 一宮市の杏嶺会も、120床ですが最初は40床ぐらいと言って、少しずつ。いきなり今この時期に看護師、それもベテランの看護師を100人ドンと集めるのは、それは無理ですわ。そういうことをやろうとすると、引き抜きみたいな話になるから、地域の医療が混乱しますので、そういう意味では、育てていきながら確保していくということですね。ですから、両々にらみながら。もちろんハード施設は、これででき上がりますので、そこで事情を聞きながら、地元の医療界の皆さんの協力も得ながらやっていくということだと思います。
【記者】  標榜診療科目は具体的には何ですか。
【知事】  後でまた資料をお届けします。 
【記者】  入所の希望者はどれ位いるのですか。  
【知事】  これからだと思っています。今は、先程申し上げたように、今現在、岡崎市の本宿の第二青い鳥学園は、肢体不自由の入所施設の子供たちが平成26年度で24名です。その方々は、そのまますっと入っていただくということで、要望があれば受けるということです。
 先程申し上げたように、最初は、春日井のコロニーのこばと学園という重症心身障害者の入所施設にいる方がまずは20名、三河方面から入っている方なのでしょう。要は今まで西三河は一つもありませんでしたから。豊橋市の国立病院機構に40床しかなかったので、西三河方面の方が近くにできて、最新鋭の施設ならありがたいねというので20名入ってきて、そこでまずは36床オープンしますから、16床空けて御希望をお待ちするということなので、多分、順次埋まっていくことになると思います。
 それが順次埋まっていって、さらに要望いただければ、我々としてはできるだけマンパワー確保に頑張って、ハード施設はできていますから、人手さえ確保できれば、我々としては、先程申し上げた開所の予定をできるだけ早く前倒しでオープンしたいということなので、是非、そういった色々なお声を聞きながら。ただ、医療界の御協力もいただかなければいけませんので、協力いただきながらやっていければと思っております。
【健康福祉
部長】
 昨年末に地元の説明会を開催させていただいて、多くの患者さん、御家族の方から御相談をいただきました。今、知事が申し上げましたように、全ての児童の方を診断の上、本当にこの施設での治療が必要かを確認して、順次受け入れるという段階に入っておりますので、医療スタッフの確保に合わせて、順次入所していただきたいと思っています。
【知事】  やはり重い方から入れるんだね。特に愛知県の場合は、平成25年まで重症心身障害児者の施設が382床だったわけですね。はっきり言って、対人口比で47番目ですよ。それは幾ら何でもひどいわと、幾ら何でもいけないということで、短期間でほぼ倍近くに増やす。これはやはりハード整備もそうですけれども、やはりマンパワーも確保しなければいけないので相当費用がかかる話ですから、それがこの短期間でこれだけ整備することができたということは、関係者の皆さんの協力に大変心から感謝しております。
 我々県立のもの、名古屋市立のものだけではなくて、民間のものが二つできるというのは、本当に大変ありがたいなと。一宮市の杏嶺会も豊川市の信愛医療療育センターも、はっきり言って、この施設は採算うんぬんの話ではありませんからね。ですから、そういう意味では本当にありがたく思っております。
 
(2)

産業廃棄物処理業者への行政処分(改善命令)に係る動きについて

【記者】  ダイコー(株)が処理困難通知書を発出した排出事業者の47社は、県内4か所に廃棄物を保管していた8,900㎥の排出事業者なのか、撤去命令を出した3,600㎥の排出事業者なのか、どちらですか。
【知事】  47社で全てではありませんが、ダイコー(株)に直接依頼した排出事業者に対してです。
大手の47社はすぐに分かったのですが、現在、ダイコー(株)の関係書類は警察にあるので、それ以外の小さい事業者については含まれていません。
【記者】  47社が全ての廃棄物を撤去したとしても、残る廃棄物もあるということですか。
【知事】  そういうことだね。
 ただ、これは、処理困難通知書というのが産廃業者から、事業の休止ということで排出事業者へ書面で通知された場合は、今度は通知を受けた排出事業者が、その処理を自分でやるか、他の処理業者に委託するかで必要な措置を講じなければならないということで、この廃棄物処理法上、今度はその排出事業者に処理の責任がかかってきますので、それは3日にそういう通知を発出したということでありますから、少なくともこの通知がいった47社におかれては、速やかに撤去をお願いしたいということだと思っております。
【記者】  ダイコー(株)に対しては、3月4日までに着手したとみなすということですが、5月17日を履行期限とした改善命令はどうなりますか。 
【知事】  それは変わらず、生きている。だから、5月17日までに廃棄物処理業者がやれということだ。 
【記者】  排出事業者に対し、事実上の期限が設けられるということですか。
【知事】  処理困難通知書が来たわけだから、その責任がそっちに行ったということ。 
(3)

教育長人事について

【記者】  新教育長の人事について、4月から新たな教育委員会制度に移行することになりますが、新教育長に期待されることと、現教育長のこれまでの評価をお願いします。
【知事】  1期4年間、野村教育長には大変様々な教育面における課題について取り組んでいただきました。心から感謝を申し上げたいと思っております。
 この間、私も教育懇談会を始め、県立高校の入試制度の改革、それと特徴のある県立学校の在り方、それから今後10年間の在り方、特徴のある学校、それからまた定数とか色々な学校の地域での在り方と、そういったものも計画を作っていただきました。
 それからまた、26年3月、2年前には愛知県特別支援教育の在り方の計画も作っていただいて、今、順次それに基づいて、稲沢市に特別支援学校を新設し、豊橋市に新設をし、そして大府市に新設し、瀬戸市に新設をし、先般、議会でも申し上げましたが西尾市に新設するという方向で検討する。それから西三河北部にもう一つ新設をするという報告も出させていただいておりますし、設楽町に豊橋特別支援学校の山嶺教室という分教室を初めてつくり、刈谷市に肢体不自由の特別支援学校を新設することも決めております。そういった意味での特別支援教育の前進もしていただきました。それから、外国人の子供たちに対する教育についても、大いに前進することができたと思っております。
 あと、いじめ問題に対する対応、様々なことについて教育の課題、この4年5年、大変大きな課題がございましたが、そうしたものについて、まさに精力的に取り組んでいただき、心から感謝をいたしております。
 そして、いよいよ今度、新しい新教育委員会制度ができて、今度、今まで教育委員長がいて、その事務局長としての教育長でありましたが、今度は教育委員会の代表としての教育長ということになります。
 今回、議会の同意をいただければ4月1日に平松新教育長が就任するわけでありますが、新教育長には、教育委員会の代表としての新教育長という形での役割を担っていただくわけでありまして、これまで私がるる申し上げてきた、様々な教育の課題は、途切れるものではありませんので、そうした課題とその課題に対する対応について、引き続き、継続性を大事にしていただいて、さらに様々な新たな課題が出てくると思いますが、また引き続き、情熱を持って精力的に取り組み、愛知の子供たちがそれぞれの能力と個性をどんどん伸ばしていける、そういう教育を是非実現していただけるように頑張っていただきたい、大いに期待したいと思っております。
(4)

朝鮮学校に対する補助金について

【記者】  朝鮮学校に対する補助金に関して伺います。先週末、河村名古屋市長が朝鮮学校に対する補助金の停止を示唆されましたが、これについてどう受け止めていますか。
 また、愛知県も朝鮮学校に補助金を交付していますが、国が補助金を交付する自治体に意見を尋ねる動きを見せています。これについては、どう受け止めていますか。
【知事】  これは北朝鮮が1月に核実験を強行したということと、そして2月に弾道ミサイルを発射したということについて、そういったことに起因して北朝鮮に対する制裁の一環として、そういう判断というか発言があったということではないかと承知いたしております。
私は、この2点については、1月6日付けで北朝鮮の核実験に対しては許しがたい暴挙であり断じて容認できないと、中止するよう改めて強く求めるというコメントを出させていただいております。また、2月8日付けで、弾道ミサイル発射についても断じて容認できない、厳重に抗議するとともに強く非難する。断固とした措置をとるよう政府に強く要請するというコメントを出させていただいております。
 核実験もミサイルも、これは国連決議に反する行為であり、国際社会に対する重大な挑戦、挑発行為でありますので、国際社会と連携して断固それを阻止していく、封じていくということは当然でありますし、そのために色々な措置をとっていくということは、是非、これは関係者で取り組んでいただきたいということを強く申し上げていきたいと思っております。
 ただ、そのことはしっかりやっていかなければなりませんが、その一方で、愛知県内にある愛知朝鮮学園について、愛知県内にはこの朝鮮学校だけではなくてといいますか、それに加えてブラジル人学校、韓国人学校、それからアメリカンスクールというかインターナショナルスクールという形で、こういう外国人学校があります。それに対して、我々は経常費補助を、横並びといいますか、生徒さん1人当たり平成27年度まで3万6,000円、それを28年度は1人当たり3万7,000円を経常費補助という形でね。これは高校の経常費補助、小中学校の経常費、それから幼稚園という形で、経常費補助を今回、国の措置単価という形にあわせて1.数%ずつぐらい上げさせていただいた。その並びで今回、専修学校の経常費補助、それから外国人学校の経常費補助という形で少しアップさせていただきましたが、その並びで、28年度の措置をいたしております。愛知朝鮮学園の全部で5校ございますが、中高が豊明市の1校で、あと小学校、幼稚園が四つ、合わせて5校ございますが、一番大きいのは豊明市の愛知朝鮮中高級学校ということでありますが、合わせて1,911万1,000円という平成28年度の予算を計上いたしております。27年度の予定額は1,842万7,000円ということでありますが、これについては、子供たちの教育ということでございますから、私は、この経常費補助については、引き続き、粛々と実施していくということだと思っております。
 北朝鮮のこうした行為については、私は断固これは容認できない、非難する。そして、国際社会とともに、阻止していきたいと思っておりますが、子供たちの教育については、私はこれは切り離して考えていくべきことではないかと思っておりますので、今2月議会で予算の審議中でございます。もちろん27年度予算は4分の3はもう出して、あと4分の1が残っている。4分の1はこの3月末に交付予定が来ますけれども、予定どおり交付していきたいと思っておりますし、28年度、新年度の予算についても、これは議決をいただければでございますが、もちろん予定どおり粛々と執行していきたいと思っております。このことについて、方針に変更はありません。
 子供たちの教育について、そこに、こういった形で波及させていくということは、私はあまりよろしくないのではないかと思います。ですから、そういった形で進めていければと思っています。