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アバウト映画公園

最新作から旧作まで映画の感想をゆるくアバウトに書き綴る映画ブログ!

【企画】今こそ観たい!一昔前の『エグい』邦画おすすめ20選!!! 尖っていた1995〜2005年!

企画モノ

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どうも、アバウト男です!

邦画の良作ラッシュで湧いている2016年!特にその中で目立つのが【アイアムアヒーロー】【ディストラクション・ベイビーズ】【ヒメアノ〜ル】【クリーピー 偽りの隣人】【日本で一番悪い奴ら】【葛城事件】【怒り】【SCOOP!】などの、攻めてて、エグめで、エネルギッシュな作品。

この手の作品がどこか懐かしく、難病モノの感動系や美男美女のラブコメ系ブームから一周して、こういう攻めた映画の需要がまた増えて来たのかな?と個人的には嬉しくて、このタイミングで1度まとめたかった企画をやります!

 

今こそ観たい!一昔前の『エグい』邦画おすすめ20選!!!

タイトルでエグいと書きながらも、エグにものに限らず、邦画がやんちゃしてた時代の『危ない匂いのする尖った作品』を、今回は1995〜2005年までの間に絞って、厳選したおすすめの20本を紹介します!

 

まずは1作1作が濃い1995〜1999年!


GONIN  

監督:石井隆 (1995)  

▶︎ 暴力団の金庫から現金強奪を企てた、ドン詰まった5人の男たちを描いたスーパー・バイオレンス・アクション!暴力団から凄腕のヒットマンを差し向けられることに…

ビートたけしが、淡々と人を殺すゲイのヒットマンを好演!映画全体の完成度も高く、19年ぶりの続編2015年公開の【GONIN サーガ】と合わせて観たい。

 

 

極道戦国志 不動

極道戦国志 不動 [DVD]

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監督:三池崇史 (1996)  R-18

▶︎ 谷原章介演じる頭脳明晰な高校生:不動力一の父親への復讐を描いバイオレンス・アクション。Vシネではあるけどエンターテインメントと作品として良作!

三池監督のセンスがこれでもかと注ぎ込まれている、特に三池監督を舐めてる人に是非観てもらいたい!

 

 

CURE キュア

CURE [DVD]

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監督:黒沢清 (1997)

▶︎ 【クリーピー 偽りの隣人】も好評だった、黒沢清監督の【回路】と並ぶカルト的代表作!『人間を解放させる癒し』の怖さを緊張感たっぷりに描いた。萩原聖人の抑えた演技、考えさせられる思わぬラストも秀逸!

 

 

鮫肌男と桃尻女

鮫肌男と桃尻女 [DVD]

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監督:石井克人 (1998)

▶︎ ヤクザの金を持って逃げ出して追われる身の男と、鬱屈した生活を送ってた家出女が出会う逃避行劇。

衣装含め登場人物のキャラ立っていて、カッコいいタイトルバックにも注目!個人的には前身白でコーディネートした鶴見辰吾の生意気キャラが最高に好き!

 

 

ポルノスター

ポルノスター [DVD]

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監督:豊田利晃 (1998)  R-15

▶︎ 芸人千原ジュニアが『いらない奴』を殺すサイコパス予備軍のようなアブない青年を演じる。

見るからにこいつはヤバいと感じられる顔面の説得力!鋭い目!漫画『ウシジマくん』に出てくるような危なさ。あの長回しで魅せる駐車場のシーンは忘れられない!

 

 

39 刑法第三十九条

39-刑法第三十九条- [DVD]

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監督:森田芳光 (1999) 

▶︎ 猟奇的な殺人を犯した劇団員の男は、犯行時、解離性同一性障害(多重人格)による心神喪失状態にあったと鑑定される。ホントに多重人格なのか?それとも演技なのか?

疑惑の男を演じた堤真一の怪演!岸部一徳演じる半笑いの刑事も不気味。銀残しの効いた画や独特な編集、不快な音が陰鬱さを引き立てる。

 

 

黒い家 

黒い家 [DVD]

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監督:森田芳光 (1999) 

▶︎ 引き続き森田芳光監督作。お化け出ない『怖い邦画』の代表格的な『保険金殺人』をテーマとしたドス黒い作品!

大竹しのぶ演じるサイコキラーと、おどろおどろしい『黒い家』の作り込みは必見!主題歌を『come agein』でヒットを飛ばす前のm-floが担当するあたり尖っている!

 

 

続いて怒濤の2000〜2005年!

 

溺れる魚

溺れる魚 [DVD]

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監督:堤幸彦 (2000) 

▶︎『溺れる魚』と名乗る犯人を追う、懲戒免職寸前の2人の刑事を描くアクション・サスペンス。

椎名桔平を筆頭に【池袋ウエストゲートパーク】の窪塚洋介&渡辺謙、【TRICK】の仲間由紀恵を共演させた、まだ尖っていた頃の堤幸彦監督作!

 

 

オーディション

オーディション [DVD]

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監督:三池崇史 (2000)  R-15

▶︎ 海外からの評価も高い、三池崇史監督が真っ当にサイコ・ホラーに挑んだ恐怖の傑作!

映画のオーディションから再婚相手を探そうとする男が陥った恐怖体験。その女はヤバい奴だった!「キリキリキリ...」独特の痛めつけ方、これだけは勘弁して欲しい。

 

 

フリーズ・ミー

フリーズ・ミー [DVD]

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監督:石井隆 (2000)  R-15

▶︎ 殺した男を業務用の冷蔵庫でフリーズさせる女を描いたサイコ・スリラー。

主人公の女を過去にレイプしたゲスい男3人を北村一輝・鶴見辰吾・竹中直人が演じる。意外にも北村一輝のチンピラ演技がハマっている!ベリーショートの井上晴美のナイスバディーも見所。

 

 

青い春

青い春 [DVD]

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監督:豊田利晃 (2001)

▶︎ 他の不良映画とは一線を画す青春群像劇!実力派俳優:新井浩文がエネルギッシュな好演を魅せる!この頃の高岡蒼佑(奏輔)もキレてる!

危険過ぎて流行りもしなかった度胸試しの『ベランダゲーム』。このアイデアだけでも最高!あとエンディング曲になっているザ・ミッシェル・ガン・エレファントの『ドロップ』も最高!

 

 

HAZARD ハザード

監督:園子温 (2002) PG-12

▶︎ 公開されたのは2006年だが実は作られたのは2002年。後に【愛のむき出し】【冷たい熱帯魚】でブレイクする園子温監督作の中でもマイナーな作品!脚本協力に熊切和嘉。

退屈した日々を脱するためにNYに渡った青年が送る刺激的な青春。オダギリジョーの演技が霞んでしまう、ジェイ・ウエストの存在感はこの映画でしか味わえない!

 

 

害虫

害虫 スペシャル・エディション [DVD]

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監督:塩田明彦 (2002)

▶︎ 出会った人を次から次へと『不幸』にして行くファムファタル的中学生の少女を宮﨑あおいが演じる!同級生役にこれまた幼い蒼井優。カタルシスの全くないやるせないラストも印象的。

個人的には宮﨑あおいの母役を演じた『りょう』がタイプ過ぎる!りょうの心が折れた瞬間の演技は素晴らしかった。

 

 

自殺サークル

自殺サークル [DVD]

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監督:園子温 (2002) R-15

▶︎ 『集団自殺』が流行った頃に作られたホラー・ミステリー!【HAZARD ハザード】含めこの作品が園子温監督作だとは意識しないで観てた。

特質すべきは54人の女子高校生たちが手を繋いで一斉に線路に飛び込み自殺をするトンデモ・グロシーン!...よく考えたなと。狂ってます!

 

 

凶気の桜

凶気の桜 [DVD]

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監督:薗田賢一 (2002)

▶︎ 最近観直して凄く面白かった窪塚洋介主演のバイオレンス・アクション!若きナショナリストの青年が、黒い大人の思惑に巻き込まれて行く!

窪塚洋介と江口洋介の『ダブル洋介』の対比や話運びなど意外とよく練られている。渋谷の画に当時のHIPHOPが懐かしく乗る!

 

 

2LDK

2LDK デラックス版 [DVD]

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監督:堤幸彦 (2003) R-15

▶︎ 売れない女優2人の些細な口論が、次第に殺し合いにまでエスカレートするバイオレンス・アクション!ワンシチュエーションで89分とタイトなのでサクッと楽しめるジャンクな一作。

今観ると小池栄子と野波麻帆の関係がメタ的で面白い。女版【悪魔を見た】ですね。暴力の上乗せ合戦!顔も酷いことに… こういう時の女の振り切りぶりは怖い。

 

 

約三十の嘘

約三十の嘘 特別版 [DVD]

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監督:大谷健太郎 (2004)

▶︎久しぶりに集まって仕事を成功させた詐欺師集団が、トランクに入った金が消失したことで疑心暗鬼に陥るドタバタ群像クライム・コメディ。コンゲームものです!

今見るとなかなかの豪華なメンツ。グロいシーンは無いのでこの作品群の中では安心して見れる。もともと舞台が原作なので凄く舞台っぽい!クレイジーケンバンドの音楽もイイ感じにマッチしてる。

 

 

隣人13号

隣人13号 [DVD]

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監督:井上靖雄 (2004)  R-15

▶︎凶暴なもう一人の人格がいじめっ子にリベンジ(殺害)しようとするバイオレンス・スリラー!

小栗旬の別人格を中村獅童が演じるトンデモな設定ながらも、全体的に漂う緊張感に思わず引き込まれる。包丁の柄で「コンコンコンコンッ!」ノックは怖すぎる。三池崇史がとんでもない格好でカメオ出演してます!

 

 

ギミー・ヘブン

ギミー・ヘブン スタンダード・エディション [DVD]

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監督:松浦徹(2004)

▶︎ ある刺激に対して通常の感覚だけでなく異なる種類の感覚をも生じさせる、一部の人にみられる特殊な知覚現象『共感覚』を扱った異色のサスペンス。誰にも共感されることのない孤独。

豪華なキャストもさることながら、劇中使われる音楽&主題歌にもなっている竹仲絵里の『gerbera』が作品の切なさを引き上げる!あと宮崎あおいのあどけなさは無敵か!

 

 

スクラップ・ヘブン

スクラップ・ヘブン [DVD]

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監督:李相日(2005)

▶︎ 後に【悪人】【怒り】を撮る李相日監督が描く、3人の若者が起こす化学反応的青春ドラマ。オダギリジョーと加瀬亮の【ファイト・クラブ】的関係に、ミステリアス・ビューティーの栗山千明というナイスなキャスティング!

前途した2作に比べると荒削りで締まりも良くないが、個人的には好きな作品。柄本明演じるベテラン刑事の存在も効いてる!

 

 

溢れてしまった次点作品 

  • アナザヘブン (2000) PG-12
  • ケイゾク/映画 Beautiful Dreamer (2000)
  • バトル・ロワイアル (2000) R-15
  • 殺し屋1 (2001) R-18
  • OUT (2002)
  • g@me. (2003)
  • ハサミ男 (2004) R-15  など

 

今観る4つの利点

1. 映像の質感

今観ると画質が粗さが気になる!結構分かりやすいくらい時代の差を感じる画の質感なんだけど、逆に当時の粗い画質が独特な『味』となって効果的に働いているのでGOOD!今だから味わえる利点ですね。

 

2. 強めのバイオレンス描写

今より規制が緩かったのもあって振り切った過激な描写が多い。ギョッとするような描写がサラッと入ってたりして、それがサプライズでもあるんだけど。過激さ故に過剰な見せ方や、時代によるチープなディテールも含め微笑ましい。

 

3. 豪華キャストの共演

今では考えられない豪華キャストの共演には一見の価値がある!それだけでも楽しめる。特に【GONIN】【溺れる魚】【青い春】【約三十の嘘】【ギミー・ヘブン】や、次点で挙げた【バトル・ロワイアル】なんかはキャスト推しな作品。

 

4. 今では見れない姿

これは3つめにも通じるけど、その作品でしか見れない『貴重な姿』が納められている。例えば【ポルノスター】では、今の顔になる整形前(バイク事故前)の千原ジュニアが主演を務めていたり、

今ではあまり見かけない役者がキーとなった作品もある。【CURE キュア】の萩原聖人や【鮫尻男と桃尻女】の小日向しえ(ココリコ田中の奥さん)と我修院達也、【HAZARD ハザード】のジェイ・ウエストなど。

他にもVシネに出る24才の谷原章介、絶頂期でキレッキレの窪塚洋介、幼い頃の宮﨑あおいなど貴重な瞬間などがパッキングされている!

 

作品を観る上での注目ポイント!

是非この手の作品を観るにあたって、注目してほしいポイントがあります。

それは『水』です!

この手のジャンルではよく『水回りは不吉な場所』として描かれる事が多い。風呂場・トイレ・台所に留まらず、池や湖、はたまた雨だったりと。結構な確率で出てきては、そこで象徴的な出来事が起こる。

映画【怒り】でも発端となる事件が起こった場所はお風呂場だったり。

その辺りに注目して観るとさらに面白いと思います!以上です!

  

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