いやぁ…長い2週間でした。
ざまぁありません。応援してくれ、声援を送ってくださったすべての方々に感謝します。
昨日のYAHOOニュースでも流れました通り、僕のフリーアナウンサーとしての象徴ともいえるお仕事であるTOKYO MXの「バラいろダンディ」は10月4日の放送をもって降板となりました。

MXのみんなは全力で守ってくれました。
感謝の念に堪えません。

僕を見守ってくれた全ての方々、そしてもしご興味を持たれた方々もいらっしゃれば、一緒にこの僕の2週間を振り返ってみませんか。




読売新聞に出ていた「医療費がついに40兆円を超えた!」「速報値では1年で1.5兆円増えた!」という記事を受けて、僕は以下の記事を書きました。

バカ老人が病院でお茶会をするために、若者たちから金を搾取る国=日本を改善せよ! 叩きなおすべきは「社会保障給付費」だ!!(9月13日)

自業自得の人工透析患者なんて、全員実費負担にさせよ!無理だと泣くならそのまま殺せ!今のシステムは日本を亡ぼすだけだ!!(9月19日)

繰り返す!日本の保険システムと年金システムは官僚から取り上げ民間に落とせ!(9月20日)

人工透析の現場と現実(9月22日)

余りの低レベルな言葉狩りに戸惑っています(9月24日)

このままでは早晩、日本の社会保障は崩れる。日本の未来のために、子供たちのために、現役の子育て世代のために、真剣に書いたつもりです。
しかし、19日の記事は、タイトルに非常に乱暴な言葉が使われており、また内容も一方向からの部分があったので、ネット上の炎上ネタになってしまいました。ネット上ではこの記事だけを執拗に取り上げられました。

ここに飛びついたのが、ネットに張り付いている人たちでした。
ベッキーちゃんの時と同じですね。
テレビ上に出ている人間を引きづり降ろすまでがゲームの人たちです。

叩かれ、まず最初に標的にされてしまったのが、僕が報道キャスターを努めているテレビ大阪でした。
僕のニュース番組はスポンサーが1社だけ。
狙い撃ちするには格好の対象でした。

すでに弁護士先生のもとに、ほとんどのキャプチャーが保存されていますが、先頭に立つ「ごく数人」のゲーム感覚の人間か、歪んだ(自称)政治運動家たちが1日に数百というリツイートをしながら

「テレビ大阪の『ニュースリアル』のスポンサーの窓口の電話番号とメールの送付先はこちら!」
「電話してみると悪くない対応です!あと一息です!」
「あくまで感情的にならずに!『ご意見』『お知らせ』というスタイルを取りましょう!」
「あと一息でオちます!」
「透析患者のご家族で、長谷川のブログでいじめを受けた、と伝えると効果的!」
「透析患者は高齢者だらけです!息子か娘と名乗るのがいいかと!」

彼らの過去のツイートを遡ってみても、透析などに関する記述は全くありませんでした。彼らにとってみればゲームなのですよね。
ある人物などは、1日監視していると、1日で250件近くツイートをしています。これらも全部、弁護士先生が確認をし監視してくれていました。

朝起きてから、夜寝るまで、ずっとパソコンの前にいるのでしょう。ご飯もパソコンの前で食べている様子です。



しかし、スポンサーさんにとってはビックリですよね。
今までそんな大量の抗議が来たことなんてありませんから。

スポンサーさんはテレビ大阪にすぐに抗議。そのスポンサーさんは番組の審議委員長などもされている非常に影響力の強い方ですから、あとは想像に難くありません。

突然の電話。
突然の番組降板の通達。

実は弁護士先生に無理を言って大阪まで来ていただき、どのような連中が(しかもわずか数人が)「抗議」と称したツイートや電話をしてきているかを説明しましたが、一切聞く耳を持っていただけませんでした。
それも当然。
テレビ大阪だって株式会社です。僕も昔、会社員でした。まず守らないといけないものがあります。今の時代に必要とされるのは

「一つたりとも失点しない人間」

です。僕はそこから大きく逸脱しています。それらは僕にも理解できる部分もありました。現場のみんなは全力で守ろうとしてくれましたが、会社の決定は一部の人間で行います。あとは従うしかない。それも、僕には理解できるものでした。


テレビ大阪の降板が発表された以上、読売テレビさんもそれに続くしかありませんでした。ここでも現場は懸命に守ろうとしてくれましたが、そもそも僕は人気番組の一人のコメンテーターでしかなく、司会者でもありません。会社のリスク管理としては当然の対応でしょう。
こちらは電話での降板通知となりました。受け入れるしかないですよね。まぁしょうがない。感謝をお伝えして降板となりました。


それでも
何があっても


『バラいろダンディ』のスタッフは守ろうと苦心してくれました。
スタッフ、MXの編成の皆さんで一丸となって、知恵を絞ってくれました。

一度ちゃんと謝罪しましょう!
ブログも謝罪しましょう!こんな文面で行きましょう!

みんなで僕に降りかかる火の粉を受け止めようと全力で取り組んでくださいました。



しかし、ネットの中の人間たちは、そこからが面白いのです。ここからが「ラスボス(帯番組)」な訳で。
しかも、おあつらえ向きに「バラいろダンディ」にはスポンサーがついていない、という難関がありました。
Twitterや2チャンネル上で討論が繰り返され、知恵を出し合っていました。これらも全部、確認できました。皆さんでも…出来るんじゃないかな…。

「スポンサーが無理ならどうしたらいいんだ?」
「ガセ川、逃げ切りか?」

その頃から、僕のブログには透析患者の方々からの応援のメッセージが続々と届き始めました。

「長谷川さんの指摘、とてもきつい言葉ですが、私は反論できません。
でも、みんな、なりたくて透析患者になったわけじゃないと思います。
番組を降板させられた長谷川さんも、今なら私たちの気持ちを理解できるのではないでしょうか?
長谷川さんの意見を支持はしません。
ですが、応援しています。きっと私たちは同じような立場なのです。失わないと気づけないのです。
私たちの病気は治りませんが、長谷川さんはきっと再起できます。だから不思議ですが、今はあなたを応援しています」
(tabibitoさん)

僕のブログのコメント欄には2000件を超える応援メッセージ、150件を超える「医療現場の先生・看護師の方々」からの「よく言ってくれた!」という声援、そして透析患者の方々からの激励のコメントが届きました。

ですが、それを上回る、罵詈雑言。
勢いに乗る悪乗り軍団。

彼らの大半は透析患者など、どうでもいい人たちでした。彼らのログの過去を遡ってどれだけ見ても、透析患者を家族に持ってる記述は見られないし、社会保障や医療問題に関心を持っている人間も、現段階ではほぼ確認できていません。

ゲームなのでしょう。

そんなゲーマーたちは一つのクリア方法を見つけました。

「スポンサーがいないなら、株主でよくね?」
「お、東京都、株主じゃん」
「え?東京都庁の窓口ならわかるかも」
「ダメだw電話しても対応、そっけない」
「東京FMも株主らしいぞ」
「鹿島建設もだな。メールしまくるか」
「電話しました。またそっけない対応w」

TOKYO MXの株主に圧力をかけて、徹底的に叩きのめす、という方法です。
確認されただけで、その起源であり、方法をツイートし拡散しているのは

ごく数人

であることが弁護士先生の調査で判明しています。しかし、それに乗っかり、いわゆる「祭り」に参加する人々も増えていきました。
もう、MXだけですからね。反省したり、ブログに謝罪文を載せたので、ますます勢いづける状態になりました。




結果、80歳を超えた会長や経営トップ陣が動揺しました。

MXだけであれば、他のスポンサーにも徹底的に攻撃できます。

「長谷川が透析患者を中傷している!」
「長谷川は優生思想のヒトラーと同じ人間!」
「こんな人間を使う会社の製品は買いません」

やれやれです。
上記リンクにある文章を読んで、本当に優生思想だ、などと思うのであれば、病気です。僕は社会保障の制度に警鐘を鳴らしてるだけです。

関係ないのです。話なんて盛りまくればいいのです。ゲームなんだし。

結果、3社のスポンサーが真に受けました。MXから降りる、と言い始めたのでした。

言うまでもなく、そんな連中はもともと顧客じゃありません。無視しておけばいいことくらい、若い人たちにはすぐに理解できるでしょうが、現在の多くの企業の経営陣は、ネットを詳しくは知らないのです。そういう世代なのです。

真面目に受け止めちゃうんです。

本当に透析患者のご家族から、長谷川のせいでイジメられた、と信じてしまうんです。まさかツイッターで「こういうふうに通報しましょう!」「例文はこうです!」とテンプレが出回っているなんて考えもしないんです。







結果、昨日、夕方6時ごろ、降板が告げられました。
MXのみんなは全力で守ってくれました。でも、MXだって会社です。僕も会社員でした。理解できます。
会社って、そもそもそういう場所です。






ま、これがこの2週間、僕に起きた経緯の一環です。
なんでここまでオープンにするのかって?
ええ。2つの理由があります。



まず、僕を応援してくれた全ての人には、僕は情報はオープンにすると決めていること。上記の報告を読んでいただければ、僕に何が起こったのか、もとよりのファンの皆さんには全部伝わるでしょ?突然の謝罪文も違和感ありましたしね(苦笑)。あれ、MXの皆さんが必死に考えてくださった文章です。本当に懸命に守ろうとしてくださったんです。

テレビ画面に出られなくなって申し訳ないです。
でも、会社には会社の守るべきものがあります。

透析患者をバカにした、とか。
誹謗中傷した、とか。

当然、全部ウソです。上記のリンク文章を読んでみてください。そんなこと、書いてますか?書いてないでしょ?僕はちゃんと記した内容に自信を持っています。

ネット上で知識人ぶって批判している、この世論の流れに乗っかってるだけの連中がいますよね?

笑わせます。
誰も僕の目の前に言いに来ないの。
面と向かったら言い負かされるの分かってるから。
なので反論の出来ないネット上でコチョコチョ言ってるんです。取材に来たの、まだ2社だけよ?笑わせます。

僕は透析病棟まで取材に行って書いているので、現在150件以上の「現場の医師たちからの」声援が届いています。「よく言ってくれた」と。
今でもあのブログは書けてよかったと信じています。(もちろん、ちょっと一方向からの表現過ぎましたね。そこは反省です)

なので、これからも僕は胸を張ります。
このままじゃ、子供らが大人になった時にグデグデの日本しか残らない。
公園で笑い合ってるガキどもに、そんな情けない日本、残したくないじゃないですか。




で、もう一つです。

これはもう、このブログを読んでる人はみんな分かってる範囲なんですけれど、改めて皆さんに今のこのネット社会の現状を知って欲しいと感じました。

そして、番組の、現場のみんなは全力で僕を守ろうとしてくれたことを伝えたかったんです。

古い会社の上層部とか…特に経営陣なんですけれど、未だにあんな連中のメールや「抗議文」とか言ってる「ネット上のリンチ遊び」を…真面目に受け止めてる人たちが結構いるんです。

ほら?
今の経営陣、ネット知らない世代でしょ?
なので、これからもこの状態は続くと思っておいてください。

言葉ひとつ、ネットの発言一つ、ツイッター一つで、タレントさんなんて誰でもテレビからも抹殺できる時代なんです。
そして、それを受けて、これからはますますタレントさんや芸人さんも含めて、何にも言えないようになるでしょう。もう、個人的なTwitterでも何も言わない方が良いです。何でも「狩られる」時代です。ベッキーちゃんなんて、相手の元奥さんが許しても、未だに叩かれ続けてますしね。意味わからん。

テレビはそんなこんなで完全につまらないものになり下がってしまいました。
でも、これからはネットでも同じですね。

話なんて幾らでも「盛れ」ばいいんです。
「作れ」ばいいんです。

だって遊びなんだから。叩きのめして、テレビから引きずり落とすまでのゲーム。

ただ一点あげるとすれば、そんな連中に実際に苦しんでいる透析患者の方々やそのご家族が「利用」されているのが悔しいですが。でもこれも日本の闇の部分。しょうがないのでしょう。



僕に声援を送ってくださる多くの方々へ

と、いう訳で、また振り出しです(笑)。

でも、僕は実は本音を言いますと…今回、けっこうスッキリしています。
あのタイトルの付け方をしたらイタズラに悪用される可能性はある。で、それを散々利用されてゲームにされた。

アナウンサーが言葉でミスったのです。降板は当然かと。

不思議ですね。
今はとても心が穏やかです。誰を恨む気もないですし、むしろ、当然の流れな気がします。

会社は会社の論理があります。僕も会社員でした。分かります。
あの年齢の上層部やスポンサーが、悪意のある炎上に巻き込まれたら怖い思いをするのは当然のこと。むしろ、申し訳ない気持ちです。
現場のみんなが最終的に上層部に従うのも当然。それが組織です。

そして、ネット上のみんなも、ちょっと聞いてほしい。

乗っかって、
僕を叩いて、
ご覧のように僕はテレビの仕事を失いました。

これでみんなに何か残ったか?
君らに何かプラスがあったか?

君らがネットにうっ憤を晴らすしかできなくなったのは、社会のせいじゃない。君ら自身の性格や努力不足のせいだ。

下らないネットいじめに乗っかって、必死にパソコンを打つの、いい加減もう辞めときな。
言いたいことや不満があるなら、これからは直接僕に言いに来い。そんなことまではする気はないだろ?

そんなことより、一緒に社会保障の改善策、考えようぜ。みんなならすごいアイデア出せる。必ず。



なぜか分からないのですが、今の僕は4年前と全く違う心境です。
何故なんでしょう…。この4年で強くなったのかな…。

僕を応援してくれる皆さん、皆さんにお願いがあります。

これからも、テレビ大阪の『ニュースリアル』を。
読売テレビの『クギズケ!』を。
そして、MXの「バラいろダンディ」を

よろしくお願いします!
みんな、最高の番組なんです。僕が出演していた時と同じように視聴して声援をお願いします。



そして、スタッフのみんな、
共演者の皆さん、

こんな最後で本当に申し訳ないです。
でも皆さんとご一緒出来たこと、忘れません。

お世話になりました!
そして!




ありがとうございました!